第378回:モンゴル滞在記②


試合会場は市内から少し外れた空港にほど近いところにあった。新しい立派な体育館で、ゲルをイメージしたのか、円柱形をしていた。中は暖房が効いていて、やはり極乾であった。普段着けているマスクも、柔道中に着けるわけにはいかず、厳しい試合後には唾が血の味になるほど喉がガラガラになった。

 

ホテルは悪くなかった。おそらく国内ではハイランクのホテルだったのだと思う。そのお蔭で食事も悪くなかった。特別舌に合うというわけではないけれど、普通に美味しく食べられた。それでも何となく物足りない我々は毎晩近くのケンタッキーやスーパーで買った辛ラーメンを間食として食べた。あまりよろしくない食生活だが、相部屋のひどく小食な後輩が、僕が何か食べようとするたびに「先輩それは食べ過ぎっすよ!ヤバいっすよ!」と言ってきたお蔭で、適度にブレーキがかかり、さほど太ることなく帰国することができた。

 

最後に、、、モンゴルには、毎月一日(ついたち)は酒を売買できないという法律があるらしい。今回僕らは運悪くその法律にまんまと苦しめられた。試合が1日で、帰国が2日。優勝もしたし、当然1日の夜はみんなで気分よく打ち上げをするつもりが、その法律のせいでノンアルコールのトランプ大会しかできなかった。試合前はもちろん一滴も酒は飲んでないし、打ち上げも出来ず。なんとも運の悪い滞在であった。

 

こうやって改めて書くと、何だかモンゴルっぽい楽しいことが全くできないまま帰ってきたことがよく分かる。試合で行く海外なんていつもそんなものだけど、何となく勿体ない気持ちがするのである。