自分の脳の癖


カーナビは便利だが、自分のよく知っている地域だと何でこんな道を指定するのだろうと思うこともある。カーナビの指示を無視して自分の知っている道を進んでいくと、道順がリセットされて結局自分の選んだ道が提示され予想到着時刻が大幅に早まったりする。

人間の脳は本能的に自分にとってよい行動をするように促す。敵の気配がしたら緊張感を高め、瞬時に動けるような準備をさせる。気温が高くなったときには体温を一定に保つためにのどの渇きを感じさせて水分を取るように促す。私は基本的に体の欲するものをよく聞いてそれに従うことは悪くないと思っている。それが自分の体が本当に欲しているものなのか(ただ単に惰性で欲しがっているものではないか)ということには十分気をつける必要があるが、それでもやはり欲しいと思えるものであれば、本当に必要な場合が意外と多いのではないか。

一方で、それでもやはり脳が間違った指示を出すこともあると思う。カーナビと同じように、ときにその指示が最適でないこともある。必要以上に糖分を摂るように促したり、まだ働けるのに休息することを要求したりする。急に眠気を感じたとしてもそこで睡眠を取るのが必要でないことも多い。

そういった場合は脳の要求を退けて自分の道を選ぶ方がいいこともある(自分の道を選ぶのも自分の脳であるわけだが、便宜上、ここでは、本能的に欲求を生みだす部分の方を「脳」といい、理性的な判断を行うのが「自分」とする)。脳の命令は完璧ではない。人間の長い歴史の中で、その命令が正しかったこともあったかもしれないが、今の我々に必ずしも有効でないというものもある。休みたくなっても、多少我慢して進み続ける方がむしろ体にとっていいこともある。

カーナビは同じものを使い続けていると何となく癖がわかってくる。ちょっと怪しい道を示されたときは、その道をそのまま信用するのではなく、それを参考にしながらも必要であれば自分で修正しながら目的地を目指すようになる。脳からの指示についても基本的には信頼しながらも、ときにはその指示を無視して、自分の道を選んだ方が、目的地に早く近づけることがある。自分の脳の癖のようなもの(必要以上に休みたがる、とか、すぐ甘いものを食べたがる、とか)がわかるとその欲求を信じるべきか、無視すべきかが、判断しやすくなる。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。