漢字の読み間違い


以前「見世物」という漢字を「けんせいぶつ」と読むと思っていた。「みせもの」という言葉自体は知っており、「見世物」も同様の意味であることは知っていたが、その二つが結びつかず別の単語として覚えていた。友人と話しているときに、「けんせいぶつ」という単語を使い、「けんせいぶつ」って何?と質問され、意味を説明するうちに「それって『みせもの』のことじゃない?」と言われて初めて自分の誤りに気づいた。

同じように「無理矢理」という漢字をなぜか頭の中で「むりしつり」と読んでいた。これも「むりやり」という言葉は知っていたし、よく使ってもいたのだがなぜか漢字に結びついていなかった。ただ、こちらは「むりしつり」と発言して恥をかく前に自分で気づいた。「無理矢理」と「むりやり」は同じものなんだと知ったときは何か意外で不思議な感じがした。

武者小路実篤の「友情」の主人公の名前は「野島」(のじま)だが、なぜか読み始めてから終わるまでずっと「野鳥」(やちょう)だと思いこんでいた。読み終わってから他の本で「友情」の引用があり、主人公の名前が「野島」と書いてあることに気がついた。はじめはそっちが間違いだと思ったくらいだが、自分の読んだ本を改めて見直し、「野島」と書いてあることを確認したときは本当に意外な感じがした。今考えると人の苗字に「野鳥」はないだろう、と思うのだが、当時は苦悩する主人公「野鳥」(野生の鳥の「やちょう」と異なり、「や」にアクセントのイメージ)のきれいなイメージが頭の中にできており、「野島」だと現実的でちょっとどろどろした感じがして嫌だなと思ったのを覚えている。

先日も社内で話しているときに「宗旨替え」(しゅうしがえ)のことを「そうしがえ」と話し、一瞬分かってもらえなかったことがある。私はどちらかというと話すことを考えてから口に出す方で、あまり自信のない言葉は使わないのだが、自信をもって間違っているから性質が悪い。漢字の読み間違いは新聞が連日書き立てるほどの重要なことではないが、日本人としてカッコ悪いことも事実。漢字に限らず確信のある思い込みを正すのはなかなか難しいが、常に新しい知識、情報にオープンであることで自分の頭の中の情報を継続的にアップデートしていく柔軟さをもっていたい。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。