マッチング


洋々のAO推薦書類作成をサポートする講座ではすべての受講生に対して必ず私かもう1人のGMである江口のどちらかがプロジェクト全体を統括する責任者として就く。担当GMは受講生が自身の過去、現在、未来について書いたエントリーシートを読み、GMガイダンスという名目で直接受講生と話をした後で、その受講生を担当するプロフェッショナルおよびメンターを割り当てる。受講生に最適なプロフェショナルやメンターを割り当てることはGMの役割の中でも特に重要度が高い。受講生の性格、興味の範囲、志望校、等を元に十分に検討し、メンター、プロフェッショナル、GMによるチームとしてのバランスにも配慮した上で選定する。メンターは基本的に現役の大学生で、こちらが感心するくらい優秀な人材ばかりだが、オールラウンドプレイヤーはそこまで多くない。むしろ飛び切り優秀な面を持ちながらまだまだ発展途上の面を併せ持っている人がほとんどだ。

面白いのはオールラウンドで優秀なメンターばかりにオファーが集中するわけではないということだ。もちろん快活で、コミュニケーション能力が高く、対応できる分野も広くてどのようなタイプの受講生にも合わせられるようなメンターは重宝するが、そのようなメンターがどの受講生に対しても第一候補になるかというとそうでもない。反対に守備範囲がそこまで広くなくても特定の受講生に対しては是非ともこの人にお願いしたいというようなメンターもいる。

同様のことがAO推薦入試における大学と受験生の関係にもある。どの大学からも一定の高評価を受ける人がいる一方で、ほとんどの大学では見向きもされないのに特定の大学学部では熱烈に歓迎される人がいる。もしかしたら就職活動や結婚でも同様かもしれない。幅広くもてる人とあまりもてないけれど特定の組織あるいは人を強く惹きつける人がいる。大学でも就職でも結婚でも結局選べるのは一校、一社、一人だからたくさんのオファーを受けることにあまり意味はない。いくつもの大学に合格したり、たくさんの内定をもらったり、多くの人からプロポーズを受けたりすることが羨ましく感じることはあるが本当に大事なのは本命を仕留められるかどうかだ。そういう意味では短所を埋めてオールラウンドプレイヤーを目指すよりも自分のよさを伸ばして本当に自分にマッチする相手を見つける方がいい。

洋々のメンターはコミュニケーション能力や計画遂行能力等において、一定水準以上の力を持つことが求められるが、どの受講生にも対応できるような平準化された能力のようなものは期待していない。むしろメンターには個性を伸ばしながら、そのメンターを必要とする受講生が来るのを待っていてほしい。尖ったメンターを適切に配置して受講生をサポートする最強のチームを作ることこそ洋々ならではの質の高いサポートにつながる。