弱み


頭もいいし、運動神経もいいし、性格もいい、みたいな人はいる。何でも完璧に見える人はどこにでもいるものだ。ただ、欠点のない人はいない。そもそも何が長所で、何が短所かというのは相対的なものだし、あらゆることは目的によって長所にもなるし短所にもなる。

道具で考えればわかりやすい。道具にはそれぞれ用途があるが用途以外には役立たない。ハサミは物を書くのには全く役に立たないし、ペンは紙を切るのに(ほとんど)役に立たない。だからといって字が書けるハサミを作ればよいかというと、紙を切るのには普通のハサミより不便で、字を書くのにも普通のペンより書きにくいという中途半端なものができるのが落ちだ。

とはいえ欠点を気にしなくてよいかというとそういうことでもない。目的があってそれに直接的に響くような欠点は直した方がいい。ハサミで字を書けるようにする必要はないが刃こぼれして切りにくくなっていたら研いだ方がいい。野球の投手は打率の低さをそこまで気にする必要はないが球種を見破られるような欠点があれば直す必要がある。長所を伸ばす方がよいか、短所を改善する方がよいかは難しいところだが、目的が明確であればどちらの方が目的を達成するために効果的かどうかで判断できる。

就職活動の面接で弱みを聞かれることがあるが、面接対策の王道なのか、強みにつながる弱みを挙げる人が多い。熱中するとやり過ぎてしまう(集中力がある)、とか、自分で背負い過ぎてしまう(責任感がある)、といったことだ。自分を売り込むことは必要だが企業側も完璧な人を求めているわけではなく弱みが何もないように見せる必要はない。商品のマーケティングと同じで自分の特長に合わせてターゲット(就職志望先)を正しく設定さえすれば後は自分のことを実直に伝えればいい。

やりたいこと、実現したいことがあってそのために足りないことがあるのであれば努力して埋めていければいい。ただ、そうでない場合は、一般的に言われる弱みや欠点は別に気にしなくてもよいのではと思う。たとえば内向的か外向的か、集中してやるタイプかマルチタスクでやるタイプか、時間をかけてじっくりやるかスピード重視か、いずれもどちらも強みにもなれば弱みにもなる。飽くまで目的があって初めてよいか悪いかが決まり、また、その基準は絶対的なものではなく相対的なものである。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。