大学の学部選び


日本の大学受験においては志望校だけでなく志望学部まで選ぶ必要がある。総合型選抜や学校推薦型選抜では志望学科まで選択させるケースも少なくない。東京大学のように学部学科毎ではなく理系文系の大きな区分で募集したり、国際基督教大学(ICU)のようにリベラルアーツを謳い一つの学部のみを設定して共通の入試を課したりするケースもあるがどちらかといえば少数派だ。

総合型選抜は9月に出願があるところが多く、高3生はそれまでに志望する大学だけでなく、学部、学科を選ぶ必要がある。自身の受験生時代を振り返ってみても高3の時点では学部や学科のことはあまり理解していなかったように思うのでちょっと早いような気もする。医学部や法学部はイメージできても、経済学部と経営学部の違いとかはよく分からなかったし、理工系の学科も建築学科のように職業と直結していそうな学科以外については今思えばかなり偏った見方をしていた。ただ、もう17歳~18歳なので将来のことを真剣に考えてもいい時期だとも思う。その時点で自分が持っている知識を基に一旦自分で進む方向を考えてみてもいい。その後に知識が増えたり経験を積むことによって考えが変わるにしても折々に自分なりに仮説を立てて自分なりの決断を下す、ことに意義がある。自分に合った道、進むべき道なんて20歳になったって30歳になったってわからないままかもしれない。その時点での仮説を立てて進んでいくしかない。

学部学科を選ぶ上でまず考えるべきは将来のことだ。将来やりたいこと、実現したいことがあって、そのために大学で学びたいことがある。弁護士になりたいなら法学部、経営者になりたいなら経営学部や商学部、といった感じだ。職業でなくても実現したいことがあればそのための何を学ぶべきか、という観点から学部を選んでもいい。総合型選抜の志望理由書にも将来像を描いた上で、大学での学びの必要性を書くことが多い。ただ、高3の時点で自分の将来を考えることに難しさを覚える人も多いだろう。その場合は、今の興味を追求するのでもいい。社会の動きのメカニズムに興味があるから経済学部、ものづくりが好きだから工学部、という感じだ。気をつけなければいけないのは、スポーツ、芸術、エンターテインメント、等、今自分が楽しめるものに興味が向きがちであることだ。もちろんそういう興味も大事にしたいところではあるが今自分が気づいていないかもしれない学問的な楽しさにも目を向けられるといい。一見つまらなそうに見えることでもなぜその学問を追究する人がいるのか、という本質的な部分まで考えが及ぶと興味が湧いてくることもある。


洋々ではプロフェッショナルによる無料の個別相談を承っております。

個別相談申込ページからご予約いただくか、

電話またはメールにてご連絡ください。

電話:03-6433-5130(平日1400-2100、土1000-1900。水日祝休み。)

Eメール:you2_info@you2.jp

お気軽にご相談ください。