2021年度入試の方向性


今年は入試改革元年の年でただでさえ大きく大学受験が変わろうとしているところに新型コロナウィルスの影響があって一段と先が見通しにくくなっている。その一方で慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の夏AO(総合型選抜)はすでに今月1日からエントリー開始していて、来月14日書類提出締切と出願まであまり時間がない。総合型選抜は入学願書受付を令和2年9月15日以降とする、という文部科学省の「令和3年度大学入学者選抜実施要項」に沿っていないが、10月出願の秋AOもあるから大丈夫という考え方なのかもしれない。そのSFCのAO入試は、方式別の入試を廃止し、定員を5割増やすという元々予定されていた変更に加えて、万が一面接がなくなったときのためにプレゼンテーションビデオの提出を必須とするというコロナウィルスの影響による変更があるが、本質の部分は全く変わっていない。2000字の志望理由書を中心とする出願書類と面接で決まる、とてもシンプルな入試のままだ。

総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)については2021年度の募集要項が出揃いつつある。入試改革の年ではあるがAO推薦については大きな変更のあるところはあまり多くない。上記実施要項に従う形で例年より日程が後ろ倒しになるところがあるくらいだろうか。ただ、多くの大学でコロナウィルスの感染状況によって試験の内容が変更になる可能性に言及しており、今後面接をオンラインに切り替えたり筆記試験が廃止になったりするところも出てくるだろう。一足先に行われる帰国生入試ではそのような変更が発表されているところも多い。

2021年度入試改革でより大きく変わるのは一般選抜の方だろう。早稲田大学の一部の学部、上智大学、立教大学、青山学院大学といった大学ではかなり大胆な入試改革が発表されている。これらの大学に共通するのは学部学科単位の科目試験(英数国理社)の廃止だ。英語の外部資格や大学入学共通テストを利用することで学部学科ごとの科目試験を廃止する。全学部共通の試験を残すところもあるが今まで学部学科ごとに複数の科目の入試問題を作成・採点していたことを考えるとかなりの省力化につながるはずだ。それに代わる形で目立つのは論述形式の試験の増加だ。たとえば上智大学では、一般選抜の定員の過半数を占める「共通テスト」併用型で学部学科独自の試験を課すがほとんどの学部学科で記述式の問題を課し、1000字程度の論述問題を課すところもある。公募推薦の小論文に近い問題も多い。学部学科ごとの学科試験廃止によって省力化する代わりに論述の採点に時間をかけるという考え方かもしれない。

2021年度入試改革とコロナウィルスの感染の影響が重なって不運だと思う人もいるかもしれないが受験生同士の条件は変わらない。先行きが不透明だからこそのチャンスもある。不安な気持ちはもちろん理解できるが、その中でもやるべきことを坦々と進めていけるといい。


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洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。