手紙


先日、普段なかなか会えない知り合いから、手紙が届きました。そして今日、返事の手紙を書きました。それで今更思ったのですが、手紙って、いいですね。

最近は、遠くに住んでいる人でも、メールやLINEで簡単にやりとりができて便利です。だから、手紙のやりとりなんてほとんどありません。私自身、そのことに、特になんの不満も感じていません。

でも、久しぶりに手紙を受け取って、手紙にはメールとは全然違う嬉しさがある、と感じました。

手紙を読んでいて、当たり前ながらも「ああ、紙とペンを用意して、椅子に座って、字を書いて、この封筒に自分の手で入れてくれたんだなあ」と思い、その様子が目に浮かんで、手紙を通して相手とつながっていることが強く感じられました。

メールやLINEは、まさに「テキストのやりとり」であって、それ以上でもそれ以下でもないんですよね。手紙は、テキストという最低限の情報に加えて、相手の筆跡や紙の折り方、封の仕方などなど、プラスアルファの情報が期せずしてたくさん盛り込まれます。「たしかに相手がこれを書いた」という証拠みたいなものが封筒の中に詰まるから、リアルな相手の声が届くんですね。それが嬉しいです。

これって、旅行の思い出の保存の仕方なんかにも、関係がある気がします。スマホで簡単に写真を撮れるから、みんな旅先で、綺麗な景色をたくさん写真に収めます。でも、スマホの中に保存された写真100枚より、旅先で拾った1枚のもみじの葉っぱのほうが、ずっと生々しく思い出を残してくれると思います。「この葉っぱは、京都に降った雨に当たって、京都に吹いた風に落とされたんだなあ」と思うと、その葉っぱに詰まった京都の空気が愛おしくて、なんならもう、真空パックに入れておきたくなるくらいですよね。

メールなんてだめだー、とか、旅先で写真を撮るなよ、とか、そんな話ではありません。メールもカメラも便利だから、これからもたくさん使います。でも、手紙もいいな、葉っぱを拾うのもいいな、あと手書きで日記を書いておくのもいいなあ、アナログな情報だからこそ残せるものって案外多いんだなあ、と思った、って話です。