都立高校 2022年度推薦入試「個人面接の重要性」―集団討論、実施されず
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この記事では都立高校の推薦入試における「個人面接の重要性」について解説していきます。
すでに9月下旬に次年度2022年度の推薦入試の実施要綱は発表されていますが、2020年度入試まで行われていた「集団討論」は2022年度入試でも行われないことになりました。
秋も深まり、入学試験に向けた準備が本格化する時期となってきた中で、「個人面接」の重要性を再認識することで先を見据えた確実な、力を尽くした準備につながるはずです。そこで今一度、推薦入試における個人面接の位置づけを把握しておきましょう。
なお、都立高校の推薦入試には「一般推薦」のほかに「特別推薦」もありますがこの記事では「一般推薦」についてお伝えいたします。
2022年度の推薦入試では集団討論が実施されない
都立高校の推薦入試は例年、大まかな説明をすると「調査書(内申点)」「個人面接」「集団討論」「小論文・作文等」の4点に基づいて選考が行われてきました。
しかし、9月下旬に発表された次年度2022年度(令和4年度)の実施要綱にはこのように書かれています。
第1-7 選考
第1-7-1 一般推薦の選考
(1) 選考は、各都立高校があらかじめ定めた選考方法(別表4を参照)に基づき、調査書、個人面接、小論文又は作文等の検査を総合した成績(以下「総合成績」という。)、入学願書による志望及び都立高校長が必要とする資料(自己PRカードを含む。)により行う。
おそらく感染症拡大防止の観点からだと思われますが、要綱の記載からわかるように今年度に続き次年度も集団討論は実施されず、「調査書(内申点)」「個人面接」「小論文・作文等」の3点に基づいた選考が行われることになりました。
実施要綱の詳細は「東京都立高等学校入学者選抜実施要綱」をご覧ください。
都立高校別 個人面接の配点―日比谷高校・西高校・戸山高校・国立高校
では、推薦入試の選考において個人面接の配点が占める割合はどのくらいなのでしょうか。都立高校の進学指導重点校より4校、日比谷高校・西高校・戸山高校・国立高校を例に挙げて見てみます。
各校で個人面接の配点は異なりますが、一番配点の大きい西高校が約27%、日比谷高校が約22%、一番小さい戸山高校と国立高校でも約17%を占めます。
この割合を小さいと見ることもできますが、一般的なテストに多い100点満点に置き換えると「約27%=27点」、「約17%=17点」です。大問1つくらいの配点であり、十分大きなボリュームです。
過去のデータから読み取る個人面接における得点のばらつき
選考全体における個人面接の配点が大きなボリュームを占める点を確認したうえで、続いて実際の受験生がどのくらいの得点をしているのかを確かめます。
都立高校は、学校にもよりますが過去の推薦入試における受験生の得点状況を公開しています。1点刻みの得点分布グラフではないのでグラフからおおまかな数字を読み取ることにはなりますが、概要をお伝えします。
集団討論が実施されない中、個人面接だけでは得点に差がつかないと見る向きもあります。
しかし、満点近く得点する受験生が多いか確かめてみるとその数は少数と言っても良さそうです。
受験生は当然ながら真面目にふざけることなく個人面接に臨んでいますが、そこでの応答がそのまま得点に結びつくとは言えないということです。
さらに高校ごとに受験生の最高得点と最低得点を比べると一番分布の大きい学校では140点程度の差が存在します。
すなわち、実際の得点結果を見れば受験生間には大きな得点差が存在していることが分かります。
自己PRカードの準備と個人面接
ここまでで個人面接が選考全体に占める配点が大きいこと、さらには受験生の得点にも大きなばらつきがあることが分かりました。
つまり、個人面接に向けた準備は重要であるとともに選考当日のパフォーマンス次第では得点を伸ばすことのできる可能性が大きいと言えます。
そう考えた場合、出願前に作成する自己PRカードの準備が重要になってきます。自己PRカードそのものは点数化されないことになっていますが、その記載内容に基づき個人面接が行われるからです。
自己PRカードでは自分自身の過去を振り返り、将来に向けたビジョンを描き、その上で高校の志望理由を記すことになります。
記入する枠は決して大きくなく字数としては限られることになるでしょう。しかし、書こうとする素材が多ければ多いほど、その素材に自分らしさが多面的にも根本的にも反映されるほどに記載内容は充実します。さらに、高校の示す「期待する生徒の姿」と自分自身との一致点も考察する必要があります。
そして自己PRカードの作成過程で手元に集まった素材の数々が実際の個人面接の場でお話しする内容となり、言うまでもなく充実した個人面接の準備となるということです。
出願前からストーリーのある準備を行うことができると良いです。
しかし、この作業を受験生が一人で行うことは時として難しい場合があります。自分では伝えているつもりでも相手からすると内容が分からない・曖昧なままであることが多いからです。さらには、受験生が本来持つ考えや魅力が伝わらない内容や表現にとどまってしまっている場合もあります。
こうした状況を踏まえると、保護者の方や学校の先生等「第三者からの視点」からフィードバックをもらうことがより良き自己PRカードの準備、個人面接の準備につながると言えるでしょう。
また、選考当日の個人面接には各校「評価の観点」を定めています。実際の面接の場を想定して各観点を踏まえた応答ができるように準備をしていくことも大切です。
これから一般入試の準備も本格化してきます。出願までの残り期間と推薦入試の準備に充てられる時間、全体のプロセスをしっかりと把握し戦略的に準備していくことが重要です。
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