早稲田大学本庄高等学院学校説明会レポート2024
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7月上旬に早稲田大学本庄高等学院(以下、早大本庄)では学校説明会が開催されました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
そのオープニングは応援部による早稲田大学の校歌斉唱であり、豪快な雰囲気で始まりました。また生徒が執筆する卒論のためのアンケートへの協力依頼もあり、学校の起点は生徒にある印象を呼んでいました。
学院長挨拶
続いては校長先生からのお話でした。
早大本庄の見どころは卒業生の設計した体育館や校舎、日本でも有数の蔵書を誇る図書館や150個以上の古墳が点在するとともに自然豊かで珍しい動植物も存在するキャンパスなどの環境面にそのひとつをおくことができます。
そして、現在志望校選びをしているであろう参加者に「自分のことを知ることができるかという視点で高校選びをしてほしい」というメッセージがありました。
私たち人間は自分のことをほとんどわかっていないし、そのような中でもしかすると自分の可能性を狭くしているかもしれないという校長先生の考えがこのメッセージの背景にあります。
早大本庄の行事はその入学式を大隈講堂で行うところから始まります。その後は体育祭、文化祭、台湾、韓国、北京の3コースに分かれて実施される修学旅行、早慶戦観戦などが続きます。
そして数ある中で特筆すべきは卒論報告会です。長い時間をかけて探究し、卒業論文を作るのが特徴です。1年生の時は情報リテラシーを学び、2年生の2学期から先生1人について卒業論文を執筆し始めます。国内外のコンテストやシンポジウムに応募し評価を得る在校生もいます。
校長先生は人生を「自分を知る過程」であると捉えており、自分の力を知らなくてはならないと考えています。そして、自分をより深く知るためには「非日常」に身を置く必要があります。
早大本庄はその実践をする高校であり、日々新しいことにチャレンジすることができます。
課外活動は小学校で授業をする地域連携活動、地元の複数の企業と連携する活動、早稲田高等学院との連携、シンガポール・タイ・ニュージーランドの生徒と協働する国際交流プログラム、米スタンフォード大学の先生に教わるアントレプレナーシップ教育など数々用意されています。
早大本庄は地理的に恵まれた環境とは一般的に言われていません。そして、自由な高校ではあるが、自ら動かないとつまらない環境かもしれないので志望校選択は受験生が自分でじっくり考えることが大切だということでした。
そして、締めくくりのメッセージですが、「君にはこういう力があるかもしれない」と言ってあげられるのが教員の役割であり、早大本庄は他の学校よりそういう役割が果たせるかもしれないと校長先生は示していました。
担当生徒によるプレゼンテーション
続いては、生徒からのメッセージでした。トピック別にそれぞれ担当する在校生が登場し、経験に基づきプレゼンテーションをしてくれました。
卒業論文について
卒業論文を早大本庄では作成することになっていますが、2万字の論文を書かなければ大学進学ができないという、進学の条件の一つになっているようです。
プレゼンをしてくれた方は、「和太鼓の彫りと音の関係性」を研究していました。和太鼓の内側には彫りがあるのですが、従来職人さんが経験的に彫っています。これを科学的に解析し音の響き方を探ろうとしています。
寮生活について
早大本庄の寮は校舎まで徒歩15分という利便性を筆頭に、友人とは長い時間一緒にいられること、自習スペースやトレーニングルームが整備されていること、また共同生活の他に個室にて自分で自分の生活リズムを作ることができることなど総合的な魅力を持っています。
年間を通じて閉寮期間がなく、生活回りを自身で計画的に進める力が身につくとともに世界中、日本中から人が集まる寮内で貴重な経験を途切れなく蓄積していくことができます。
他にも自宅通学の生徒からは日常の学校生活の紹介がありました。週6日の部活動と学習の両立のためには自分にあったルーティンワークを確立することとの大切であり、早大本庄の先生方は教員であると共に研究者であることが多くその存在そのものがユニークであるそうです。
また、早大本庄は2・3年生のクラスに変更はなく受験勉強に囚われずに授業を選べることの魅力を話してくれました。
所感と2025年度推薦入試に向けて
所感
説明会でお話しになった先生は校長先生のみであり、その他は全員生徒のみなさんでした。また、生徒の方のプレゼンテーションはいずれも自分の言葉で語られていた上にメッセージに温度感のあるものであり、プレゼン力や自主性の高さが感じられました。
キャンパスにおける多様性が早大本庄の特徴に挙げられますが、それを実感させるような説明会でした。
2025年度推薦入試に向けて
説明会の中では入試に関するお話はありませんでしたが、公開されている情報を元に早大本庄の推薦入試の内容を確認していきます。また、早大本庄の推薦入試は、国内生向けのα選抜(自己推薦入試)と帰国生向けのI選抜(自己推薦入試)があります。
α選抜
早大本庄の国内生向け自己推薦入試であるα選抜は1次選考が書類審査、2次選考が面接の2段階選抜です。
1次選考において、出願書類の核となるのは「<α選抜>志望理由書」です。その中では、早大本庄を「第一志望としている理由」、「入学してから自分がしたいと思うこと」、「自己PR」について1000字以内で記入することになります。3点のそれぞれに熟考を要するとともに、手元にある素材を統合して一貫性のある、密度のあるひとつの文章に綴るとなると、全体の構成やストーリーを検討することも必要となります。
2次選考の面接は提出した書類に基づいて行われますが、単に記載されている内容の確認で終わるものではありません。内容の背景にある経験や考えを志望理由や高校在籍中の過ごし方、将来の展望などを通じて多面的に、重層的に質問されると考えると良いです。
そうした時に、書類作成時点から丁寧に自分の経験や考えを洗い出していくことが大切になります。
I選抜
早大本庄の帰国生向け自己推薦入試であるI選抜は1次選考が書類審査、2次選考が基礎学力試験と面接の2段階選抜です。
1次選考において、出願書類の核となるのは「帰国生海外生活調査書」と「<I選抜>志望理由書」です。
「帰国生海外生活調査書」では現地生活での思い出や困ったこと、授業以外に行っていた活動について記します。また、自己アピールを記す欄もあります。
「<I選抜>志望理由書」では早大本庄に入学したい理由、入学してから自分がしたいと思うことを800字以内で記します。
このいずれもα選抜と同様に熟考が求められる内容です。
2次選考の基礎学力試験は数学と国語がそれぞれ30分間行われます。難易度は比較的高くないとされていますが、問題を処理するスピードが求められます。
面接についてもα選抜同様に丁寧な準備が必要です。
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