慶應義塾湘南藤澤高等部 学校説明会レポート2025
高校推薦入試のプロによる無料相談受付中!
無料個別相談を予約する >
7月上旬に、慶應義塾湘南藤澤高等部(以下、SFC高)ではオンデマンド配信の形で学校説明会が開催されました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
創⽴と歴史
SFC高は2022年に創立30周年を迎え、自分と互いの個性を認める多様性がある環境の中で、異文化交流と情報教育が活発に行われています。福澤諭吉が1858年に開講した蘭学塾を起源とし、国際化・情報化社会に対応するため、慶應義塾が1990年に湘南藤沢キャンパスを開設、そのキャンパス内で1992年に慶應義塾湘南藤沢中・⾼等部が開校しました。
教育⽬的・基本⽅針
SFCでは、多様性の中で育まれる⽣徒の個性を⼤切にしており、「社会的責任を⾃覚し、知性感性体⼒にバランスの取れた共容の 育成」 を⽬指し、時代の変化に対応したきめ細やかな教育を展開しています。⽣徒には国際化・情報化社会に早い段階から慣れ親しんでもらうことを意識しているということです。福澤諭吉の「信の世界に偽詐多く、疑いの世界に真理多し」の⾔葉に基づき、情報リテラシー(正しい情報の判断能⼒) を育成しています。
「共感⼒」の育成、「実学の精神」に基づく教育もSFC高での重要な教育⽬的・基本⽅針となっています。「共感⼒」とは、単に優しいだけでなく、困りごとや問題の本質を⾒抜き、解決する⼒です。これには、課題を分析し、再構築し、解決する⼒や⾏動⼒、知性、体⼒を養うことが必要です。また、「実学の精神」 に基づく教育実践については、これを「サイエンス」として、しっかりとした観察・分析による正確な物事の理解が肝要です。そのためには基礎学⼒と、社会・⽂化的背景を理解する⼒を養うことが必要です。
好奇⼼、向学⼼があり、困難から逃げず頑張り続けることができる、そして達成を好む
精神を持った⽣徒の⼊学を期待しているということです。
カリキュラム・学習環境
SFC高では、「異⽂化交流と情報教育」を軸とした国際性の育成と英語教育を行っています。帰国⽣との交流機会が多い ことが特徴で、英語⼒向上や多様な視点・価値観の共有につ
ながります。中等部では約20%、⾼等部では約25%の⽣徒が帰国⽣⼊試を経て⼊学しています。英語を⺟国語とする教員が多数在籍し(⾼等部では専任9名)、授業内容もユニークなものとなっています。実際に、卒業⽣からも⾼校卒業段階で「英語圏でしっかり仕事ができるレベル」まで英語⼒が引き上げられたという声があるそうです。海外留学プログラムが充実しており、イギリス、カナダ、アメリカ、オーストラリア、韓国など7カ国12校との短期交換留学プログラムが年間を通して実施されています。また、慶應義塾⼀貫教育校派遣留学制度を利⽤すると、1年間留学しても学年を遅れることなく進級可能です。
他にも、IT機器を駆使して情報の収集・分析・発信を⾃在に⾏う⼒を⾝につけることを重視した情報教育、中学から統計・データサイエンス学ぶといった特色があります。
卒業⽣の進路
ほとんどが慶應義塾⼤学へ進学しており、数名が海外や国内他⼤学へ進学希望を出しているということです。
入試について
続いて入試に関するお話がありました。
入試について
最初に帰国生入試についてです。
募集20名です。出願資格(英語)としてTOEFL iBT 70点以上、IELTS 5.5以上、実⽤英語技能検定試験準1級以上のいずれか1つ以上を取得している必要があります。有効期間は要項で確認が必要です。
学科試験は国語が課題型小論文の形で出題され、さらには数学が課されます。それぞれ45分間100満点で行われます。面接は日本語と英語の両方で行われます。
続いて全国枠入試についてです。
募集は若干名です。全国枠入試は、SFC高の帰国⽣⼊試の出願資格がなく、かつ、⼩学校6年⽣から中学3年⽣までの全期間(4年間以上)を神奈川県、東京都、千葉県、埼⽟県以外の国内外の地域に在住・在籍した入学月前月の3⽉中学校卒業⾒込みの中学三年生が対象となります。⾃然災害が原因で出願資格を満たせなくなった場合は、事務室への問い合わせが必要です。
出願資格は主に「中学3学年の評定41以上、英語が5、国語・数学が4以上」という成績基準と充実した諸活動が求められています。
選考は2段階であり1次選考では書類選考が行われます。その中心となる志望理由は1000字、活動報告書は1000字程度です。
2次選考は面接が行われます。
なお、活動報告書は最もアピールしたいことを書くのですが、字数書式は入試枠(帰国・全国)で異なります。
なお、正式入試情報は9月頃発表される募集要項を確認しましょう。
所感と2026年度推薦入試に向けて
所感
慶應義塾の中でも最も新しい学校の一つであるSFC高ですが、歴史の育んだ哲学を脈々と受け継ぎながら特にハイレベルな英語教育と情報教育が行われていることが印象的でした。また20%を超える帰国生の多さもあり、多様性豊かなキャンパスであると言えそうです。
2026年度推薦入試に向けて
SFC高では帰国生入試と全国枠入試が行われていますがそれは上記で触れてきた通りです。そこで、それぞれの入試の詳細についてここでは述べていくこととします。
帰国生入試
出願書類の中核をなすのは、「入学志願書」と「活動報告書」であると言えます。
「入学志願書」ではSFC高を志望した理由を記載します。また「活動報告書」ではスポーツ活動、文化・芸術活動、生徒会活動、ボランティア活動などで得られた成果の中で最も自己アピールできるものを選び記入します。
受験生の魅力を余すことなく伝えるためには、各書類に記す素材を吟味するとともにそれらの素材同士の関連性を意識しながら一貫したストーリーを構築することが大切となります。
筆記試験は国語(課題型小論文)、数学の2科目が行われますが、特に国語の課題型小論文のためには入念な準備が必要です。
問題形式は課題となる文章を読んだ上で、受験生の意見を根拠と共に述べることになると思われます。その際、まず正確な読解が求められますし、さらには意見を相手に伝えるための文章構成力が必要となります。
面接は日本語と英語の両方で行われます。また例年、英語での面接ではいわゆる面接に加えて英文を音読しそれに関する質問も実施されます。基本的な志望理由やSFC高入学後の展望等を自分自身の中で用意しておくことはもちろん、面接官の先生が試験会場で繰り出す質問に対して柔軟に受け答えができるように自分自身の考えや価値観の根本を捉えておくことが大切です。
全国枠入試
一次選考は書類審査です。その中核となる書類は作成の自由度の高い「入学志願書」「志望理由書」「活動報告書」です。
「入学志願書」では「本校を志望するに至った経緯」を記入します。記入欄のスペースは300~350字程度です。
「志望理由書」では「慶應義塾大学湘南藤沢高等部で取り組みたいことについて、自分の中学校生活を振り返り、そこで得た経験をいかして何を頑張りたいか」を述べます。記入量は1000以内です。
「活動報告書」ではスポーツ活動、文化・芸術活動、生徒会活動、ボランティア活動などで得られた成果の中で最も自己アピールできるものを選び記入します。
その中では活動内容の概要を記したうえで、その活動を始めたきっかけ・動機を200字以内で述べます。さらには、その活動に取り組む過程で苦労した点(400字以内)とその活動で得た成果(400字以内)を続ける形式となっています。
書類の作成に当たっては帰国生入試と同様に、受験生の語るべき「素材」を集めつつ、その素材同士の関連性を意識しながら一貫したストーリーを構築することが大切となります。
また出願書類は、面接を想定して作り込む必要があります。
二次選考で行われる面接も帰国生入試と同様です。書類で記した内容は確実に理解をしておきましょう。また自分自身の考えや価値観の根本を捉えておくことが大切です。
洋々「個別相談」のご案内
私達洋々ではSFC高・帰国生入試と全国枠入試に向けて一貫した準備を行う講座をご用意し、単なる「先生」ではない各界のプロフェッショナルが、マンツーマンでサポートをしております。
また、無料の個別相談も随時行っております。より本人の持ち味を活かした形でこの入試に臨みたいとお考えの方はぜひお問合せいただければと思います。
受付は個別相談申込ページからご予約いただくか、電話またはメールにて行っております。
電話:03-6433-5130(平日1400-2100、土1000-1900。水日祝休み。)
Eメール:you2_info@you2.jp
お気軽にご相談ください。
また、もしご関心がありましたら「洋々の高校推薦対策」もご覧になってください。
