早稲田実業学校高等部 推薦入試の全体像
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早稲田大学系属の共学校である早稲田実業学校高等部(以下、早稲田実業高等部)には一般入試のほかに推薦入試という入試制度が設けられています。
推薦入試は学業面だけでなく、中学時代のスポーツ・文化分野での大会やコンクールでの実績や志望動機などに基づき総合的に評価を行う入試です。
本記事ではこの早稲田実業高等部 推薦入試について解説します。
目次
早稲田実業高等部 推薦入試の概要
早稲田実業高等部 推薦入試の特徴
早稲田実業高等部の推薦入試は「入学後もその学力と技能等を生かし、積極的に自己の全人格を成長させる意志のある生徒を発掘し、受け入れること」、「多様な能力を持つ生徒を受け入れることによって、より豊かで活力のある学校を作る」ことを目的としています。
推薦入試で入学した生徒は、出願時に選択したクラブ活動に所属して活動を継続することが前提となっており、また学業面では内部進学生、一般入学生と机を並べて学ぶことになるため、高いレベルでの文武両道の実践が求められます。
試験科目は作文と面接です。出願書類による1次選考は無く、全員が左記の試験を受験します。
2020年度推薦入試の入試倍率は2.4倍で、男女別の合格者数は男子37名、女子14名となっています。分野別の合格者数はスポーツ分野43名、文化分野8名とスポーツ分野の合格者が圧倒的に多くなっています。
これはそもそもスポーツ分野での受験者数が多いことが要因ですが、倍率を見るとスポーツ分野2.1倍に対し文化分野は3.8倍と、文化分野の倍率は高い傾向にあります。
出願資格
募集 人数 |
評定 要件 |
欠席 日数 |
その他要件 | 選考 |
---|---|---|---|---|
男女 50名 |
・中学1・2年次の学年評定および3年次12月末の評定(5段階評価)の合計が、94(平均3.5)以上 |
各学年7日以内 | 所定の活動実績*1 |
面接 作文 |
*1.出願には次のア・イ・ウいずれかに該当する活動実績を有している必要があります。
● スポーツ分野
1 集団的スポーツ
ア.都道府県大会で、第8位以内に入賞した正選手。
イ.全国・関東大会等に出場した正選手。
ウ.上記ア・イを超えるような活動実績。
2 個人的スポーツ
ア.都道府県大会で、第8位以内に入賞。
イ.全国・関東大会等に出場。
ウ.上記ア・イを超えるような活動実績。
● 文化分野
ア.都道府県レベルのコンクールや展覧会等で入賞以上。
イ.全国レベルのコンクールや展覧会等で佳作以上。
ウ.上記ア・イを超えるような活動実績。
※ 出願には12月中旬に開催される「活動実績資格相談」への参加が必須となります。参加には予約が必要です。予約方法等は同校のウェブサイトにて公開されています。
※ 2021年度入試では新型コロナの影響で大会(競技会・選考会・コンクール・展覧会等)が中止になった場合、各分野において上記のア~ウの資格と同等の実力があることを証明する「特別措置推薦書」を提出できる者については、その実力相当の実績を認められる場合があります
出願可能なクラブ活動は以下です。
出願可能な活動クラブ一覧
[男子]
アイススケート(アイスホッケーのみ)、弓道、剣道、硬式テニス、硬式野球、ゴルフ、サッカー(フットサルを除く)、柔道、ソフトボール、卓球、軟式テニス、軟式野球、ハンドボール、バスケットボール、バレーボール、米式蹴球、ボート、ラグビー、陸上競技、音楽、珠算、書道、美術、文芸
[女子]
弓道、剣道、硬式テニス、ゴルフ、柔道、卓球、軟式テニス、バスケットボール、陸上競技、音楽、珠算、書道、美術、文芸
※ 2021年度推薦入試では一部の活動クラブが対象外となりました。男子では、水泳、バドミントン、科学、吹奏楽。女子では水泳、バドミントン、バレーボール、科学、吹奏楽が対象外となっています。
必ず公式の募集要項をご確認ください。
選考日程
活動実績資格相談:2020年12月15日(火)~2020年12月17日(木)
↓
Web出願:2020年12月20日(日)~2021年1月15日(金)
↓
書類の郵送:2021年1月15日(金)~2021年1月16日(土)〔消印有効〕
↓
入学試験日:2021年1月22日(金)
↓
合格発表日時:1月23日(土)18:00〔Webサイト〕
↓
入学:4月
出願書類
志願者本人が作成する主な書類として「活動実績証明書」があります。志願者の基本情報や大会等での活動実績を記入します。
記入した活動実績については「活動実績を証明する資料」をあわせて提出する必要があります。活動実績を証明できる賞状や新聞・雑誌を提出します。
選考
作文
選考当日はまず作文試験が実施されます。試験時間は60分間です。
例年短い問題文が提示され、それについて自らの意見を800字以内で論述する形式となっています。テーマとしては、知識を必要とするようなものではなく、受検者の日頃の考え方や物事に対する姿勢を問うようなものとなっています。
面接
作文終了後、昼食をはさんで面接試験が実施されます。個人面接の形式で、時間は10分~15分程度です。
早稲田実業高等部への志望理由や取り組んできた競技や活動について、将来の目標などについて質問されます。
出願書類では志望理由や自己PRの記入が求められませんが、面接ではこれらについての質問も想定されるため、しっかりと考えたうえで本番に臨むようにしましょう。
合格者の傾向
活動実績が重視される
早稲田実業高等部の推薦入試では大会やコンクールでの入賞実績が重視される傾向にあります。全国的な知名度をもつ同校には全国から入学希望者が集まるため、受験者の実績もハイレベルなものとなります。そのため実績面でビハインドがある場合は厳しい戦いとなることが予想されます。
評定94でも合格可
評定は出願要件の合計94さえ満たしていれば同列に評価を行うため、評定が高いほど有利ということは無いとされています。実際に出願要件の下限に近い評定でも合格者が出ています。
作文や面接もしっかりと準備を
前述の通りハイレベルな活動実績をもつ受験者が多く集まるため、作文や面接での差別化が重要となります。
文武両道の実践を求められる早稲田実業高等部において、学業面でも成果を出せる素養があることを作文や面接を通じて示す必要があります。
一般的な中学校では作文や面接を扱う機会がほとんどないため、事前の準備が大きな差となります。作文や面接についても計画的に準備をして本番に臨むことをおすすめします。
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