2022年度推薦型入試振り返り:慶應義塾高校
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この記事では2022年度の推薦型入試において、慶應義塾高校(以下、塾高)の推薦入試について振り返ります。
春の気配が高まる中、これから中学卒業後の具体的な進路を考える皆さんにとっては準備をし始める時期になってきました。直近の推薦型入試の振り返りを通じて、どのような準備をしていくべきか。その素材を集め、ご自身と照らし合わせながら良き進路選択につなげていきましょう。
2022年度入試 振り返り
数字からの視点
まずは入試データに基づき数字の視点からお伝えします。
なお以下の数字は項目別に「出願者数→1次合格者数→最終合格者数 倍率」を示しています。
・2019年度
105名→60名→40名 2.62倍
・2020年度
102名→60名→40名 2.55倍
・2021年度
81名→49名→40名 2.05倍
・2022年度
92名→60名→40名 2.3倍
塾高の推薦入試は過去数年間2倍台の倍率で推移していますが、前年度と比べると2022年度入試はやや倍率が高まりました。
入試形式について
各選考を振り返る前に入試形式を確認します。
・形式:1次選考は書類審査、2次選考は「面接」と作文を実施する2段階選抜
※塾高の「面接」についてはこちらをご参照ください。
・出願日:2022年1月16日日曜日(配達日指定郵便)
・2次選考試験日:1月23日日曜日
※日程はいずれも2022年度入試のものです。
1次選考
書類審査からの視点
塾高の出願書類は複数ありますが、その中核をなすのが「入学志願書」です。
その書類において志望理由を記す分量はA4サイズの用紙の下半分程度です。
また志願理由を書く欄には「なぜ君は本校の推薦入試を受験するのですか」「君は本校に入学したならばどのようなことをしようと思っているのですか」という2つの質問が付記されています。
他校の書類と比べると記述分量は少ないものの、塾高の1次選考は書類審査です。他の書類と併せて審査は行われますが、数字や活動実績に表れない受験生の価値観や展望を伝えられるのはこの「入学志願書」だけです。
それだけに検討を重ねた上で作成をしたいところです。
2次選考
「面接」からの視点
1次選考の合格者が臨む2次選考に話を進めます。
「面接」において例年は集団討論が1回、個人面接が1回行われています。ただし2022年度入試では、集団討論は行われず個人面接が2回行われました。
個人面接では受験生自身について、また中学校時代の活動について様々な方向から質問がなされています。それも表面的な説明に留まらず物事に対する深い考察を求められている印象です。
また、出願書類に基づいて将来に向けた展望も入念に問われています。
作文からの視点
例年、中学校生活の振り返りと高校生活における展望がテーマになっています。2022年度入試も同様のテーマ設定でした。また、制限字数と時間にも変更はありませんでした。
2023年度入試に向けて
1次選考の書類審査に関しては書面だけで自分自身を伝える必要があります。
すなわち2次選考に進むためには、限られた書類とスペースの中で存分に受験生自身を伝えきり、塾高の先生に理解してもらう内容にすることが求められるということです。
また個人面接は決して長い時間ではありませんが、その中で受験生自身の考えや魅力を余すことなく伝えようとするならば一つ一つの回答に「密度」を持たせる必要があります。
作文はテーマや字数そのものは難しくないと感じるものですが、面接同様に限られた中で十分に考えを表明しようとすると自分自身の経験や思考を予め把握し、表現の方法も練っておく必要があります。
さらには例年行われていた集団討論が2023年度入試では実施される可能性があります。
これらを総合して考えると、提出書類の作成の段階から適切な時間をかけて入念な準備が求められると考えられます。
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