早慶附属・係属高の推薦型入試:併願は可能なのか
おはようございます!
洋々のテリーです。今日も空気が澄んでいて気持ちのいい朝でした。富士山も綺麗に見えました!^^
多くの方が、推薦型入試の併願はできない、とお考えのことと思います。ですが実は早慶の附属校・係属高の推薦型入試の募集要項のどこにも「併願を認めない」という文言は見当たりません。併願をするかどうかは、受験生および中学校の先生方の自己判断、ということになります。その代わり、高校側としても別の形でやみくもな出願を抑止しています。
まず、早慶でも学校長の推薦を必要とする「推薦入試」では、校長先生の信義の観点から2校に推薦状を書くことはまずありません。また合格して入学を辞退すると、校長先生の信用を傷つけることにもなります(結果として、後輩たちに何らかの影響がある可能性もあります)から入学辞退はできないと考えた方がいいでしょう。「推薦入試」を行っている学校の併願はよっぽど校長先生がリスクを負って下さる方でないと難しいでしょう。男子でいえば塾高と早実、女子でいえば女子高と早実の推薦入試は併願できないことになります。また早慶以外の高校の推薦入試との併願もできません。
次に、出願要件として「本校を第一志望とする者」ということを求めることで、受験生、および応援する中学校の先生を「牽制」しています。また、早高院では2014年度入試から「合格した場合は入学を確約できる者」という文言がくわえられました。学校長の推薦状が必要ない自己推薦入試では、校長先生の信用を傷つけることはありませんが、合格を辞退した場合、「第一志望と言った」「受かったら入ると言った」という約束をある意味で破ることになります。こうして出願段階で「心理的なプレッシャー」をかけています。
最後に、これが一番現実的な抑止になっている気がしますが、日程をぶつけることで最終選考まで複数校を受験しにくくなっています。すなわち、複数校から合格を貰わないように配慮されているとも言えます(詳しくは以前の記事「入試スケジュール」をご覧ください)。ここで「しにくく」と言ったのは、早高院の面接日が2日に跨っていることによります。早高院は一段階選抜ですので、出願者全員が面接を受けることになります。2014年度入試の早高院・自己推薦入試の面接日は1/22(水)と23(木)となっていますが、仮に面接日が22日だった場合、塾高・志木高と2次選考日(23日)が重ならないため、両方の学校の最終選考を受けることが可能になります。23日だった場合は、22日が最終選考日となっている早稲田本庄のα選抜や早実の受験が可能となります。ただ、面接日を選ぶことはできません。
もちろん推薦型入試は、「なぜこの学校を選ぶのか」ということを問われますので、準備を進めるにつれ、自分の本当の第一志望は見えてくるはずですし、一校だけにかける位のつもりで面接に臨んで欲しい、というのが本音です。ですが、推薦型入試で受験を考えている中学生の中には、一つに絞ると非常にリスクが高くなるケースもありますので、そこは自分の信念と向き合い、学校の先生と密にコミュニケーションをとった上で判断すればいいと思います。校長推薦が貰えればほぼ100%合格する指定校推薦と違って、「受験生には制約をかけておいて、合格は確約しない」というのはある意味フェアでないからお互い様、という考え方もできます。実際問題として、こうした幾重もの「抑止装置」はありますが、自己推薦入試同士、あるいは推薦入試と自己推薦入試を併願される方は毎年一定数いらっしゃいます。
必要以上の正義感にかられることはありません。けれども併願することの重みをしっかりと理解し、信念と誠意を持ってこれが自分にとってベスト、という戦いを選んで頂きたいと思います。
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人の成長を支援する「洋々」GM。経営コンサルティング会社A. T. Kearneyにて、Managerとして金融機関を中心に数多くのコンサルティングを手掛ける。また、採用担当者として多くの面接を行うと共に、コンサルタント向け研修プログラムの作成、実施にも深く関わる。金融専門誌への執筆多数。慶應義塾大学経済学部卒。ミシガン大学ビジネススクール・MBA Essential program修了。