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本記事では、上智大学法学部の公募制推薦入試で提出する「自己推薦書」と、「レポート等特定課題」の書き方を紹介します。

公募推薦入試の志願者数の増減についてはこちら

上智大学の公募制推薦入試とは?

上智大学の公募制推薦入試は、各学部学科が求める評定平均と英語力による出願資格を満たす者を対象に、書類審査、学科ごとの個別テストおよび面接による一段階選抜が行われます。出願要件は、全学部全学科共通で全体評定が4.0以上(神学部のみ3.5以上)、それに加え、学科によっては指定の科目について4.3から4.5以上の評定を要しており、ハイレベルな競争であることがうかがえます。

また、英語が出願要件に入っているのも特徴の一つ。とは言え、ほとんどの学部学科で求められる出願要件の英語レベルは高校卒業時の一般的なレベル。一部国際系、語学系の学部学科を除けば、英検では2級以上、TOEICでは550点以上を求められるところが大半です。

法学部の出願要件は下記の通りです。

学科名 評定 英検 TOEFLiBT TOEIC L&R TOEIC S&W
法律 全体4.0以上 2級 42 550 240
国際関係法 全体4.0以上 準1級 72 785 310
地球環境法 全体4.0以上 2級 42 550  240

※英語試験に関するより詳細な要件はこちらから。

国際社会における課題の解決力を身につけるために、国際法や政治学の観点から国際関係を学ぶ国際関係法学科では、特に高い英語力が求められます。

上智の公募制推薦入試の特徴は、各学科ごとに細分化された出願要件とレポート課題、そして学科の筆記試験。少人数による密な教育を強調する、上智らしい試験と言えるでしょう。書類審査で提出する自己推薦書は各学部学科共通で、レポート課題は学科ごとに設定されます。本記事では、自己推薦書の書き方と、法学部の特定課題の書き方についてご紹介します。

上智大学法学部の特徴

上智大学の法学部には、「法律学科」「国際関係法学科」「地球環境法学科」の3つの学科が設置されています。特に国際関係法と地球環境法は他大学ではなかなかない珍しい学科です。

上智大学は「法律」という多様な領域に関わる一つのテーマについて、「国際社会の中で法律はどうあるべきか?」「持続可能な地球環境を創るために、法の力をどう行使すべきか?」といった視点に注目した結果、3つの学科を設置した、と考えられます。

そのため、特にこの2つの学科を志望する受験生は、「国際関係」や「地球環境」という言葉を漠然とした意味で考えるのではなく、「国際関係や地球環境というテーマの中で、法律をどのように捉えるか」という視点を常に意識することが重要です。詳しくは後述の「レポート等特定課題の書き方」を参照してください。

自己推薦書の書き方

自己推薦書とは、文字通り「自分が上智大学法学部で学ぶにふさわしい人材であること」をアピールするためのものです。公式の募集要項には、下記のように記されています。

「志望動機」「学力」「学業成績以外の卓越した能力」「課外活動・社会活動の実績」「特技」等を記述し、自己を推薦する内容であるもの。所定用紙1枚に収めてください。

(https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/itd24t00000046vf-att/2019kobosuisen_application_proc.pdf)

他大学では自己PRと志望理由書を分けて提出を求められるケースが多く見受けられますが、上智の公募制推薦入試では、実質的に自己推薦書が志望理由書の役割も兼ねることとなります。単なる「自分はスゴイ」という独りよがりのアピールではなく、「なぜ自分は上智大学法学部で学ぶ人材としてふさわしいのか」を、試験官にわかりやすく示す必要があります。

他のAO入試の志望理由書や自己PRに共通する通り、そのような人材として自分の価値を示すためには、下記のような事柄を意識して自己推薦書を書いてみましょう。

過去・現在・未来の軸でストーリーを作る

自分はこれまでどのようなことに関心を持ち、その関心から何をしてきて、どのような成果を残したのか。あるいはどのような学びを得たのか。その結果、今はどのようなことを考え、将来は何をしたいと考えているのか。その理想に近づくために、現時点では何が足りず、上智の法学部で何を学びたいと考えているのか。これら一連の「過去」「現在」「未来」をまずは箇条書きにして、思いつく限り書き出してみましょう。

その中でも特に重要なのは、「自分が試験官に向けてアピールすることが、上智で学ぶ人材にふさわしいことを示すアピールとなっているかどうか」。たとえば、極端な例を挙げると「マッチョになりたくて体育会系の部活動で毎日200回懸垂を頑張った」というようなエピソードを示しても、それは学部を受験する理由とはかけ離れてしまっています。どんなに力を入れたことであったとしても、それが上智の法学部を受ける人材であると理解されるトピックであるか、そのような見せ方にできているかどうかは常に注意しましょう。

裏を返せばこれは、どのような事柄であったとしても、見せ方次第ではふさわしい人材であると示せる、ということです。法学部を志す人は、興味関心や原体験に何らか法に関わるものがあるはず。自身がこれまでに力を入れてきたこと(=具体的に行動を起こしてきた事柄)と法や、あるいは「国際関係における法」「地球環境における法」に関する知的欲求を結びつけ、「何を探求したいのか」「どんな力を磨きたいのか」が伝わるようにストーリーを作ってみてください。

「上智大学法学部」という環境を使い倒せるかコンテスト

上智大学の魅力は数多くありますが、中でも特徴的なのは、徹底した少人数指導と教員と学生の距離の近さ。レポート課題は30近い学科のすべてが異なるものを用意し(レポート課題の書き方については後述参照)、学科によってはかなりマニアックな設問も。このように、「受験生が上智にマッチするかどうか」を非常に重視し、選びぬいた人材に密な学びの場を提供するのが、上智大学の特徴です。

では、法学部にはどのような特色があるでしょうか。法学部の公式ホームページを見てみると、世界の広範囲にわたる国際関係と、個々の地域に関するテーマの両方をバランスよく学ぶことが求められていると分かります。

このように、上智がアピールしたい環境と自分がマッチしているかどうかをアピールできることも重要です。公募制推薦入試はいわば、大学の学部を使い倒せるアピールコンテスト。法学部が用意している環境のパーツをどう組み合わせ、どのような姿になりたいと考えているかを考えてみましょう。パーツが他大学や他学部にはない「上智の法学部独自のもの」であるほど、「自分はこの学部に進学するのにふさわしい人間である」という説得力が増します。

レポート等特定課題の書き方

それでは、各学科のレポート等特定課題について見てみましょう。

法律学科

<2019年度課題文>

社会において法律家(広く、法についての専門的知識を有する者をいうものとする)が果たすべき役割について、最近話題となった事件や出来事などを念頭に置きつつ論じなさい。
(A4 用紙 2000 字程度・横書 ワープロ原稿可)

注目すべきは、「最近話題となった事件や出来事」という前提の設定。法律学科は、法やそれを行使する法律家を「現代社会における身近なもの」として捉えていることが分かります。現代の社会とはどのようなものなのか?法や法律家とはなにか?そして、現代社会における法や法律家とは何か?この3つの問いにまずは答える必要があります。

「何か」が定まると、おのずと法や法律家の目的が見えてくるはずです。今回問われているのは「法律家が果たすべき役割」であるため、「どのような役割を」「なぜ」果たすべきなのか、の2点を必ずおさえてください。

国際関係法学科

<2019年度課題文>

第二次大戦後においては「西側」諸国で、そして冷戦後においては地球規模の世界において、自由貿易と民主主義は国際社会の安定化のための基盤であるという理念が広く共有されてきた。しかし、近年、欧米諸国の一部では、この理念に反するかのような動きが目立つようになってきている。この理由は何だと思いますか。また、そのような動きは今後世界の安定をどの程度脅かすようになると思いますか。適例を2,3挙げながら貴方の考えを述べなさい。
(A4 用紙 2000 字程度・横書 ワープロ原稿可)

国際関係法学科の設問は、3つの学科の課題の中でもっとも具体的です。また、現実で起こっている問題について、過去、現在、未来の視点をバランスよく取り入れられることが求められるため、挙げられている出来事や言葉に関する表面的な知識だけでなく、提起されている問題の構造から理解する必要があります。このように、具体性の高い課題が出題されたときは、時系列で出来事を追うだけでなく、課題とその周辺概念を結びつけ、全体を有機的に理解するよう意識しましょう。

また、この設問にも必ず「法律」が絡んできます。世界の安定を脅かしかねない潮流の中で、人々の安定した暮らしを守るために、法はどのように用いられるべきか。そしてそれは、誰の幸せのために存在するべきかー「国際関係」という、誰かの得が誰かの損につながりうるテーマにおける法の役割について、考察してみましょう。

地球環境法学科

<2019年度課題文>

具体的な環境問題を一つ挙げ、環境保護において法が果たす役割を論じなさい。
(A4 用紙 2000 字程度・横書 ワープロ原稿可)

地球環境法学科の設問も、国際関係法学科ほどではないにせよ、きちんと範囲が定められています。どちらかというと、この設問は法律学科の設問の形式に近く、「そもそも環境問題とはどのような問題を指すのか」「法は地球環境というてテーマにおいてどのような使命を持つか」といった視点から、広い範囲を定義する「地球環境」や「法」という言葉の定義を作るところから始める必要があります。

また、ここで取り上げる具体的な環境問題についても、なぜそれを上智の入試課題で取り上げるに値すると考えたのか、その選定理由も意識しましょう。単純に身近な問題であったという理由から取り上げたのだとしても、その課題の解決は地球規模のどのような課題解決に通ずるのか、そのつながりを見せられると、説得力の強い回答となります。

おわりに

特にレポート課題が特徴的な上智大学の推薦試験ですが、小論文試験を突破する力を身につけないと合格は難しいでしょう。一段階選抜のため、小論文試験は受験生全員が受験します。書類と小論文、両方の対策を同時並行で行うことで、相互作用的に文章力や思考力を身につけることができます。洋々のプロフェッショナルは上智大学の推薦入試に関する知見も豊富。お困りの方は、ぜひ一度個別相談にお越しください!

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