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文部科学省主導で2021年度以降の大学入試の在り方が議論されているがそもそも文部科学省が大学入試にどこまで関与すべきかという点に議論の余地がある。国の関与を必要最低限にする方がそれぞれの大学独自の選抜ができて結果として社会で必要とされる人材の創出につながるのではないか。

現状の大学入学者選抜実施要項においては、入試の種類が一般入試、AO入試、推薦入試の3種類に区分されていてそれぞれの試験内容、実施時期、発表時期が細かく規定されている。2021年度にこの区分を撤廃するという動きもあったが今月16日に発表された進捗状況によれば3つの区分は名前が変わるだけでそのまま残すことになっている。大学入試の内容を細かく規定することで大学入学者の能力について一定の水準を確保するという意図だと思うが、いくら国で入試の内容を規定しても学力の伴わない入学希望者は出てくるし、需要と供給のバランスから、そういった人を取らざるを得ない大学が存在し続ける状況は変わらない。大学進学率が50%を超えた今、学力という面で大学生の質を維持するのはどのみち簡単ではないが、入試の形態を事細かに決めることが大学生の学力を上げることに寄与するとはあまり思えない。

2021年度の大学入学者選抜実施要項では一般入試でも集団討論やプレゼンテーションの積極的な活用を促すことになっており学力一辺倒ではなく社会で活躍するために必要な能力を評価すべきという方向で動いている。それ自体はとてもいいことだと思うが、国ではなく各大学が入試の内容を柔軟に決められるような仕組みにすればより細やかに社会の要請に対応した入試を実施できる。将来社会で活躍できるような優秀な学生に入学してもらうことは大学にとって死活問題であり、どの大学でも少しでもポテンシャルの高い学生に入学してもらいたいと思っている。大学によっては定員を満たすために誰でもいいから来てほしい、というところもあるだろうが選べるものなら選びたいというのが本音だ。いわゆる「学力」ではない部分も含めて社会で活躍するために必要な力を各大学で定義してそれに合わせて入試の内容を決める方が様々な創意工夫を期待できる。AO入試の出願は9月以降でなければいけない、推薦入試の合格発表は12月以降でなければいけない、推薦入試の入学定員は5割を超えてはいけない、こういったルールは高校への配慮もあるのだろうが、大学側の自由度を奪う。各大学が生き残りをかけて少しでも優秀な学生を入学させようとするモチベーションを失わない限り、AO・推薦・一般の区分の撤廃も含めて、入試についての規定を減らした上で、大学間で競わせながら最適な入試の形を探していくのがいい。

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