【小論文入試解説】上智大学文学部の公募制推薦

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本記事では、上智大学文学部の公募制推薦入試で課される小論文試験について、各学科の試験の概要と傾向を紹介します。

哲学科

テスト内容：哲学への関心および思考力・表現力を問う試問
制限時間：60分
出題傾向：A4の半分程度の資料読解を踏まえて回答する大問（600〜800字程度）と、2〜3行の問題文を読み回答する大問（400〜600字程度）がひとつずつ出される形式。資料は主に哲学者や哲学の研究者の著書から引用されることが多く、慎重な読解が求められる。短文問題では哲学的思考力を測られるため、日頃から哲学的なものの見方や問い方などに慣れておく必要があります。

史学科

テスト内容：歴史学と歴史に関する理解力と思考力を問う試問
制限時間：90分
出題傾向：大問2つの構成。大問1ではA4で1ページ半から2ページ程度の課題文を読み、小問3つに答えます。小問はそれぞれ知識を問う問題や文章読解、意見提示など年度によって異なります。過去の課題文は欧州・近現代を中心として出題されるものが多く見られるが、時代や地域などは年によってまちまちであるため、幅広い知識が必要です。
2つ目の大問では、歴史に関するキーワードや歴史上の人物名が複数提示され、その中から3つを選んで説明します。一般常識とされる歴史の知識でカバーできるものとそうでないものが混在するため、浅く広く知識を押さえつつ、特に自身の興味がある分野やその周辺分野に関する用語への理解を深めておくと良いでしょう。

国文学科

テスト内容：国文学・国語学・漢文学を学ぶための読解力・表現力・思考力に関する試問
制限時間：90分
出題傾向：大問3つの構成。1つ目の問題では、中古代から中世にかけての文学資料から主旨をまとめ、資料の解釈や読解を行います。2つ目は、漢文の書き下し文をもとにしたやや抽象的なテーマの意見提示型小論文。3つ目では現代に書かれた課題文を基に、意見提示型小論文が求められます。詳細な字数は不明だが、大問3は毎年600字から800字であるため、他の大問も400字から800字程度であると考えられます。

ドイツ文学科

テスト内容：小論文（与えられた日本語テキストを踏まえ、自らの考えを論理的に展開・表現できるかをはかる）
制限時間：90分
出題傾向：A4で1ページ半から2ページ程度の文章を読み、与えられた抽象的なテーマに関して自身の考えをまとめます。資料は哲学関連の分野から出題される傾向にあるため、そうした文章に日頃から読み慣れておくと良いでしょう。文字数は年ごとによって指定がある場合とおよそ1000〜1400字程度と予測されます。

フランス文学科

テスト内容：課題文読解型の小論文 or 課題図書に関する小論文
制限時間：90分
出題傾向：年度によって課題文がその場で出題されるパターンと、事前に課題図書が知らされ、それを読んでいることを前提として出題がなされるパターンとの2通りがあります（2020年度は課題図書型）。
課題文パターンでは、A4で3枚分程度のフランスやフランスに関連した内容の文章をもとに、小問が3〜4題程度出題されます。分野は哲学や歴史学、社会学などの人文系が多く、小問は数十字から100字程度の文章読解と、1000字程度の意見提示型小論文です。
課題図書パターンでは、指定された本の内容や結末に関する考察と、本文のテーマに対する意見提示型小論文が出題されます。
課題文・課題図書の両パターンにおいて、全体の文字数は1400〜1600字程度です。

新聞学科

テスト内容：ジャーナリズムに関する基礎的試問
制限時間：90分
出題傾向：作文、語句説明、漢字の読みとりと書きとりで大問3つの構成。作文は「真実」や「障害」といった抽象的なキーワードが一つ与えられ、それに関する1000字以内で記述します。語句説明は、社会的な事柄や時事ニュースに関連する複数の言葉のなかから4つを選び、それぞれについて60字以内で解説が求められます。漢字の読み取りと書き取りは、メディアでよく見聞きする言葉を中心に、高校卒業程度のレベルの出題。他学科と比較して問題全体の文字数は少なめだが、作文形式への慣れと語句説明の事前知識は必須です。

おわりに

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