【高2生の受験準備】3年生になる前にしておきたい受験準備と、受験への心構え
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高校3年生に進級するにあたり、「そろそろ本格的に受験の準備をしたい」と考える人も多いはずです。一方で、「何から始めてよいかわからない」「志望校や受験する入試も決まっていない」という不安を覚える人もいるかもしれません。
本記事では3年生に進級する直前期にしておきたい受験準備と、注意したいポイントについて紹介します。
高校2年生の1月から3月にしておきたいこと
自分自身の棚卸し
評定平均
特に指定校推薦を含む学校推薦型選抜を視野に入れている人は、高校2年生終了時点の評定平均が、志望校を検討するうえで大きなポイントとなります。これらの入試では、ほぼ確実に評定平均が出願要件として課されるからです。もちろん、総合型選抜のなかにも評定要件を課す入試は数多くあります。
各科目の評定平均と全体の評定平均の両方を見比べ、出願時までにどの科目をどれくらい伸ばせそうか、全体でどれくらいの底上げが図れそうかを考えてみましょう。
英語資格・検定試験などのスコアや資格
英検やTOEFL、TOEIC、TEAPなど英語資格・検定試験を活用できる入試は、一般選抜、総合型選抜(AO・推薦入試など)を問わず数多くあります。英語だけでなく、フランス語やスペイン語、中国語、ドイツ語などの外国語資格・検定試験を活用できる入試もあります。今一度、自分の保有スコアや級を見直しておきましょう。
また、英検を受験した経験のある人は、級だけでなく、CSEスコアも確認しておくとよいでしょう。大学によっては「英検2級以上かつCSEスコア2150点以上」のように「級+CSEスコア」で出願要件を課しているところもあります。特に外国語系や国際系の学部ではこうした要件が課される傾向にあるため、注意してください。
活動実績
活動実績は、総合型選抜や学校推薦型選抜を受験する人にとっては特に重要です。一般選抜だけを考えている人も、活動実績を振り返ることで、大学や学部学科選びをのヒントを得られることもあります。
まずは、学校内外を問わず、これまで続けてきた活動や取り組み、実績、所属していた団体などについて振り返りましょう。部活や生徒会、委員会などはもちろん、ボランティア活動や外部のクラブチームに所属して継続してきたスポーツ、研究活動、習い事、趣味で続けてきたことなど、心当たりのあるものはすべて書き出します。
もちろん成果や実績などはあるに越したことはありませんが、特別目立つ成果を残していなかったとしても、継続してきたことや、自らの意思で取り組んだことは、些細なことでも活動実績の材料になり得ます。「自分には何もない」と最初から決めつけるのではなく、まずは「材料出し」から始めてみてください。
学習範囲の得意・苦手の洗い出し
高校2年生の年度末の時点で、3年生で新たにとる科目以外は、大学入試における出題範囲の半分以上の学習が済んでいることになります。特に5教科(3教科)の基礎固めは、入試準備において欠かせません。
定期試験後や春休みなどまとまった時間の取れるタイミングで、一度これまでの学習範囲をすべて見直してみましょう。不安要素を3年生に持ち越さず、効率的な学習計画を立てるためには、特に苦手な科目・分野や、テストで点数が十分にとれなかった単元を見落とさずに洗い出すことが重要です。そして、まずはできること・わかることからひとつずつ復習に努めましょう。
中長期の戦略を立てる
評定平均
評定平均は。必ずしも「高ければ高いほど入試に有利」というわけではありません。出願のための基準値を超えてさえいれば選考に評定平均の高さが影響しない入試もあります(例:上智大学のカトリック推薦入試、公募制推薦入試など)。
狙っている推薦枠がすでに決まっている人は、出願要件となる評定平均だけでなく、その評定平均が「基準値を満たせばOK」なのか、「高ければ高いほど加点要素」となるのかなどまで調べておくとよいでしょう。わからない場合は、大学の入試課に直接問い合わせてみると教えてくれることもあります。
評定平均を上げるためには、学校の勉強や試験に力を入れなくてはなりません。受験勉強との両立も考え、現状維持を狙うのか、底上げを狙うのか、いくつかのパターンを想定してみましょう。
英語資格・検定試験などのスコアや資格
英語資格・検定試験を受験するメリットは、試験の準備を通して共通テストや一般選抜の英語の対策にもなる点です。3年生になる前にその年の資格・検定試験の実施日を確認し、どの試験をどのようなスケジュールで受けるか、計画を立てておきましょう。
ただし、評定平均と同様に、英語資格・検定試験も「高ければ高いほどよい」というわけではありません。英検一級や試験スコア満点など、突出した実績であれば活動実績として加点されるかもしれませんが、出願基準を満たしていれば得点自体は合否にあまり影響を与えない入試もあります。受験を検討している入試で必要最低限の条件を調べたうえで、そのライン超えを目指すのか、さらに高いスコアや級数を目指すのか、あらかじめ検討しておきましょう。
活動実績
これまで何か継続してきたことがある人は、活動の内容や実績などを洗い出した上で、それらをどうまとめるか構想を練り始めてみるとよいでしょう。特に複数の活動をしてきた人や、受賞歴などが多数ある人は、どれを中心に据えるのか、何と何を関連付けて見せるのかなど、自分をもっとも的確に表せる実績の組み立て方を模索すると、書類作りに役立ちます。
「これから何かを始めたいが、何からしてよいかわからない」「興味や関心を持つ糸口を知りたい」という人は、まずは、手近なところで目を引く本を手に取ってみましょう。図書館や本屋に足を運ぶと、思わぬ出会いがあるかもしれません。最初から「〇〇には興味が持てなさそう」と視野を狭めるのではなく、まずは広く浅く知ることから始めてみてください。
そこから「もっと深く知りたい」と思えることを見つけたら、より詳しく書かれた本を探したり、それについて詳しい人にコンタクトをとってみたりなど、さらに具体的な行動に移していきましょう。
最初から「何かスゴイことをしなくては」という気持ちで取り組もうとすると、挫折しやすくなります。少しずつ自分のできることや「やってもいいな」と思えることから始め、時間をかけて深めていくのがおすすめです。
学習範囲と得意・苦手の洗い出し
受験本番までに必要なことから逆算し、いつまでにどの範囲の勉強を終えるのか、過去問にはいつ頃から取り組み始めるのかなど、具体的なスケジュールを高2の年度末までに立てておきましょう。そうすることで、一日当たりの勉強に使うべき時間数や、週ごと、月ごとの勉強の範囲の目標が具体的に見えやすくなります。また、苦手分野の克服だけでなく、得意分野の伸長とのバランスを意識した計画を立てると、勉強のモチベーションも維持しやすいはずです。
一般選抜と総合型選抜やAO・推薦入試の両方の受験を考えている場合や、継続している活動と受験を両立させたい人は、特にスケジュール管理に注意が必要です。一般選抜以外の入試の出願直前期や大切な大会などの直前に時間をどう使うか、あらかじめ計画を立てておきましょう。
計画を立てる際は、「余裕の見積もり」も忘れずに。「気になってしまって思うように一般の準備が進まない」ということも十分にあり得ます。そうなったとしても、「絶対に間に合わない」という状況を作らないスケジューリングが大切です。
受験準備を始めるにあたって注意したいこと
最初から選択肢を狭めない
受験を考える人の中には「自分は目立った実績もないし、欠席や遅刻も多いから、推薦入試や総合型選抜は無理だ」「学力に自信がないから、初めから一般選抜以外の入試だけに絞ろう」と考える人もいるかもしれません。
しかし、高校2年生の時点で選択肢を狭めてしまうと、つかめるはずのチャンスを逃してしまうことになりかねません。推薦入試や総合型選抜の中には、過去の実績や欠席日数などを条件としない入試も数多くあります。同様に、現時点の成績と保有するスコアや検定資格などだけを見て、早々に一般選抜を諦める必要もありません。
高校2年生のうちは視野を広く持つことを意識して、進路について考えてみましょう。
正しく情報収集をする
最初から選択肢を狭めないためにも重要なのが、情報収集です。
学びたい分野が具体的にある人は、地域や偏差値を絞らずに、それについて学べる大学や学部学科を調べてみましょう。現実的に進学しない可能性の高い大学だとしても、「大学でこんなことも学べるんだ」という新たな発見につながる可能性があります。
志望する大学がある人は、その大学がどのような入試を実施しているかを調べてみましょう。ひとつの学部学科で複数の入試方法を実施している場合や、数回に分けて入試を実施している場合があるからです。複数の試験方式を組み合わせ、最大で何度受験することができそうか確かめてみましょう。
いずれも心当たりがない人は、進学や進路といった枠にとらわれず、まずは自分の今好きなことや夢中になっていること、憧れ、「いつかやってみたい」と思っていることなどを可能な限り書き出してみましょう。そして、それらのキーワード+「大学」などで調べると、関連した大学が出てくるはずです。リサーチで新たなキーワードに辿りつくこともあるため、まずはできるだけ多くのキーワードで検索をかけることが大切です。
いずれにせよ、情報収集をする際は「確実な情報源から収集する」ことを意識してください。具体的には、大学の公式ホームページや入試要項、パンフレットなどです。大学入試に関する情報は、ネット掲示板やSNSなどでも数多く出回っていますが、いずれも情報としての正確性に欠けることが多いため、参照するのはおすすめできません。
塾や予備校は「行けば受かる」わけではない
受験を始めるにあたり、予備校や塾に通う人も多いはずです。「どのような塾を選べばよいのか」「合格実績がたくさんある予備校はどこか」など、塾選びに悩む人もいるかもしれません。事実、その塾の雰囲気や持ち味に自分が合う・合わないは、勉強の進捗やモチベーションに大きくかかわります。集団と個別のどちらがよいか、通いやすい場所にあるか、校舎の空気感が好きになれるかどうかなど、事前の吟味は重要です。
ただし、塾や予備校は、あくまでも自分自身の努力を応援してくれる存在です。「まずは自分の努力ありき」であることを忘れないでください。「塾に行けば合格できる」という考えで通い始めると、学力が伸び悩んだときに、「なぜ塾に通っているのに学力が上がらないのか」という不満が溜まり、「もっと上を目指すにはどんな工夫が必要か」を考えるチャンスを見失ってしまいます。
塾や予備校は「行けば受かる」という気持ちで通うのではなく、「どう使い倒すか」という意識を持って有効に活用しましょう。
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