青山学院高等部 塾対象学校説明会レポート2023
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5月下旬、青山学院高等部(以下、青学高等部)では塾対象の学校説明会が開催されました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
校長挨拶と学校概要
説明会の最初は校長先生からのご挨拶と学校の全般的な説明でした。
青学高等部はスクールモットーである「地の塩、世の光」の考えに則り、「社会全体を対象としてサーバントリーダーを育成する全人教育」を行っています。
また2024年度入試において変更点があるとのことです。詳しくはこの後の入試広報を担当する先生からお話がありました。
そして、教育目標における柱は「キリスト教教育」、「思考力に根ざした探求的教育」、「共生教育」、「グローバル教育」の4点です。
例えば探求的教育では大学附属校である利点を生かして、大学受験への意識に縛られない授業を行っています。またアクティブラーニングはその重要性から、社会で注目や要請がなされる以前から行われており、長年やり続けている経験の蓄積もあります。
外国語教育は習熟度別に行われ、多読を中心とするスタイルを通じて、感覚的に自然と運用される言語能力の育成がなされています。
他にも様々存在する具体的施策に基づいて目指す青学高等部の雰囲気は「喜び溢れる学校」ということでした。
入試について
最初は2023年度の入学試験の振り返りでした。
推薦入試の志願者数の推移ですが、女子は2021年度が過去最高、男子は2023年度が過去2番目の多さでした。
推薦入試
推薦入試において求められる生徒像は一言で言うと「生き生きと切り開く力ある生徒」です。また選抜では適性検査と面接が行われます。
適性検査は英語、数学、国語を合わせて60分間で解答するのですが、時間配分は自分で調整することになります。
面接は「推薦入試作文」を初めとして、出願に際して提出した書類を中心に質問がされるようです。面接官の先生とのコミュニケーションですので、自然な受け答えができることが大切です。また、推薦入試を受験する人が中学生活で意識すべきことは自分なりにしっかり取り組んだと思えるものがあることです。生徒会やクラブ活動での活躍をアピールすることは可能ですが、必ずしもそれらは推薦入試に求められることではありません。自分なりに「しっかり取り組んだ」ことから見出したことを大切にしてほしいということでした。
2024年度の入試変更点
2024年度の入試では募集人数が少なくなり、推薦入試の出願条件の一つである内申点の基準が変更になります。
まず募集人数についてです。青学高等部は40名学級の実現を目指して、現在1学年420名の生徒数を400名に変更します。それに伴い、募集人数は推薦入試で5名少なくなります。具体的には2023年入試で募集されていた男女合計70名が65名に変わります。
つづいて推薦入試の出願条件の一つである内申点の基準についてです。
直近の入試では9教科合計で男子が38以上、女子が41以上という基準でした。これが2024年度入試からは男女とも40以上という基準に変わります。
基準が上がった男子ですが、内申点40以上というと成績重視、実績重視の選抜が行われている印象を持つかもしれません。しかし、青学高等部では求める学生像に「目立った活動はなくても、無遅刻・無欠席、美化・ボランティア活動などを率先して行うなど、堅実な中学校生活を送ってきた生徒」を挙げており、その方針は変わりません。
いろんな側面を見ているのでぜひ積極的に出願して欲しいというメッセージがありました。
関連する記事「青学高等部 2024年度推薦入試:定員と出願条件の変更」もよろしければご参照ください。
所感と2024年度推薦入試に向けて
所感
受験生やその保護者の皆さんが必要とする情報が端的に提供された、洗練された説明会でした。青山学院の文化をたたえつつ、伝統校としての知見と経験に根差した教育が変わることなく展開されている印象です。
2024年度推薦入試に向けて
青学高等部ではここ数年間、特に高い応募倍率を記録しています。そうすると内申点の高さが合格をもたらすと思われることもあるでしょう。しかし青学高等部では、「学力」と「個人の魅力」の二つの観点で選抜が行われていると考えて問題ないようです。
「学力」については適性検査で確かめられます。形式は、例年マークシート形式が多いのでそこに慣れておくこととさらにはイージーミスをしないすることが大切です。まずは基礎学力を確実にしていきましょう。また、比較的短時間での解答が求められるのでスピードも大切です。
また、「個人の魅力」を理解してもらう場面は面接です。そして、出願書類の「推薦入試作文」に基づいて質問されることが多いようです。「推薦入試作文」の内容は出願前にじっくり考えることができます。受験生が自分自身を振り返り、他人と比べることなく魅力や価値観を探し出し言葉に置き換える―この過程を経ることで、充実した準備と自然体での面接試験の受験ができるようになるのではないでしょうか。
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