慶應義塾高校・慶應義塾志木高校 集団討論の練習機会の重要性 2024
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この記事では慶應義塾高校・慶應義塾志木高校(以下、塾高・志木高)の推薦型入試の2次選考における「集団討論の練習機会の重要性」について解説していきます。
季節は冬に向かい2次選考の準備を検討し始めた方も多いのではないでしょうか。実際に即した準備を進めるためにも2次選考に向けた想定を入念にしていきましょう。
集団討論の概要
塾高・推薦入試と志木高・自己推薦入試の2次選考では、例年集団討論が課されます。その概要は別の記事「慶應義塾高校・慶應義塾志木高校 集団討論の存在と注意点 2024」をご覧ください。
選考当日に想定されること・求められること
塾高・志木高のそれぞれでの集団討論の概要を踏まえて選考当日に想定されること・求められることを考えてみます。
様々挙げることはできますが、以下の4点に集約をされそうです。
・2次選考当日は初めて顔を合わせた人と議論をすること
・想定されるテーマは「答えのない問い」であること
・述べたい意見は根本的な考察や発想であること
・求められるのはメンバーの意見を柔軟に解釈すること
これらの項目に対する印象は様々だと思われますが一つずつ詳しく見ていきます。
2次選考当日は初めて顔を合わせた人と議論をすること
当然ですが、選考当日は「本番」という緊張感を抱く受験生が多いことでしょう。このことはわざわざ説明をしなくても想像がつくことですが、学科試験であれば緊張感をコントロールする範疇は自分自身だけです。
日々の学習の中で、模擬試験の機会に経験を積み緊張感との付き合い方を覚えていくことができるでしょう。
しかし、集団討論では同じチームになったメンバーから次々と予想もしない意見が飛び交うことになるはずです。刻々と移り行く状況に身を置きながら、安定的な思考を保つことが求められます。
そして、緊張感に流されることなく冷静に、的確に自身の考えを述べていく必要があります。
想定されるテーマは「答えのない問い」であること
塾高も志木高もそれぞれの出題テーマに傾向はあり、過去の受講生から提供してもらった情報を集約すると集団討論で設定されるテーマは「答えのない問い」である可能性が極めて高いです。
推薦入試を受験する方の多くは一般入試の準備を並行していることが多いと思われますが、そこに求められる力は正確性です。情報を正確に把握し、適切な方法を当てはめて、ミスの無いように解答を作成することが中心です。
一方、集団討論で「答えのない問い」を目の前にした時に求められる力は発想力です。テーマをどのように理解するのか、どのような立場から検討を進めるのか、そもそもその意見に妥当性はあるのか、何を根拠とするのか…など発想すべきことは多岐に亘ります。
そもそも発想と正確性は思考の「両輪」をなすものです。それゆえ正確性を高めることが発想を押しとどめることは決してありませんが、実際に2次選考の集団討論に臨む際には発想力を遺憾なく発揮する状態にコンディションを整えておく必要があります。
述べたい意見は根本的な考察や発想であること
出題されたテーマがよほど高度で複雑な内容でない限り、意見を提示することや発言そのものは場に馴染んでいけばできるようになるかもしれません。ただし、受験生が述べたい意見は根本的な考察や発想であるはずです。
また、高校の先生方が期待するのは表面的な意見が並ぶ討論でも、断片的な意見の応酬が続く討論でもないはずです。塾高は「正統と異端を兼ね備えた人間」の育成を目指しています。
志木高は「生徒に何よりも先ず『自分で考える人』を望」むと明示しています。
このような方針や価値観を持つ両校に入学する受験生には、その場をやり過ごすような意見ではなく、建設的でありつつも根本に迫る議論が展開されることを期待するのではないでしょうか。
また、議論は動き続けます。じっくり考えれば良い発想ができることもあるかもしれませんがそれでは間に合いません。そして選考が終わってから「もっといい意見があった」と振り返る場面も避けたいものです。
議論の場で根本的な考察や発想を提示し続けるには、持っている知識を総動員し考え続ける場そのものに身を置くことが重要だと言えます。
求められるのはメンバーの意見を柔軟に解釈すること
自分の意見を探すことが求められる他にメンバーの意見を柔軟に解釈すること重要であると言えます。選考を個々人に分けずに集団で行う目的は集団の中でのコミュニケーション、協調性、思考力などの複合的な能力を評価する点にあると考えられます。
メンバーの意見を参考にしつつテーマに対してより良い解を導いていく。
メンバーの発言が仮に不明瞭であったとしてもその真意を想像力と共に理解し議論の素材としていく…このような柔軟性があって初めて良き議論の一員となることができるはずです。
ここまで選考当日を想定してきました。「集団討論」という種目において何をやるのかは想像がしやすいかもしれませんが、実際に選考本番に臨むとなると話は変わってきます。
少なくとも上記のような場面を想定しその中で持っている力を最大限に発揮することが求められますが、受験生がいきなり実践するのは難しい内容であると考えられます。
学科試験では模擬試験を活用して本番に近い状況に慣れていきますが、集団討論においても同様の機会があって初めて培ってきた力を発揮することにつながるのではないでしょうか。だからこそ、集団討論の練習機会の重要性は高いと考えらえます。
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