慶應義塾志木高校学校説明会レポート2026
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慶應義塾志木高校(以下、志木高)は10月下旬、学校説明会を開催しました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
説明会は志木高の体育館で行われました。午前、午後の部でそれぞれ約1000人が集まり、会場は活気を帯びていました。
校長挨拶
河野文彦校長が冒頭、挨拶しました。わが国の電力開発に尽力した戦後の経営者、松永安左ヱ門氏が、福澤諭吉の教えに感銘を受けて広大な敷地を寄付した歴史的経緯を紹介し、「本校の創立者は福澤諭吉先生と松永安左ヱ門さんの2人だ」と強調しました。
そのうえで、「とりわけ志木高は自由だと言われるが何故だろうか」と参加者に問いかけました。河野校長は「多くの志木高生は、ありのままの自分を認め合うことを大切にしている。志木高の強さは雑木林のような多様性にある。自由に発言し合うことでおおらかな人間性を養っている」と続け、自由な校風を強調しました。
生徒代表から見た志木高
自己推薦入試で入学した生徒会長が学校生活を説明しました。志木高生は3年次に、自由選択科目23科目の中から5科目を選んで履修します。この男子生徒は「SFファンタジー入門」を選択し、「SFとファンタジーがどのように生まれたのか、ロマン派が藤子不二雄にどんな影響を与えたのかを3カ月かけて考えた」ということです。この生徒は「授業では知識を学ぶだけではなく、考えることを重視している。自由な学校なので、生徒が何に時間を使うかで、何を学ぶかも変わる。簿記やスペイン語を学んでいる人もおり、隣の人の話が理解できないこともある」とも話していました。個性的な同級生やかけがえのない友人との交流は、とても楽しそうです。
志木高の学校の概要と入試
続いて、主事(教頭)が志木高の概要と入試を説明しました。
特色としてまず挙げられるのが、敷地面積の広さです。東京ドームが3つほど入る10万平方メートルあります。それに反して、生徒数の規模は1学年250人でこぢんまりとしています。「人口密度が低く、ゆったりとした生活ができるのが本校の自慢だ」ということです。サッカー、ラグビー、野球、テニスなどのコートを常設しており、運動部の活動にも熱中できそうです。
志木高は中等部がないため、内部進学者の割合は多くありません。1学年250人のうち一般入試・帰国生入試が約180人と7割を占め、その他に自己推薦の約50人、内部進学の約20人がいます。これらの生徒が混じって一つのクラスを作ります。クラス編成はユニークで、1年次と3年次はそれぞれ約40人ずつの6クラス編成ですが、2年次は約30人ずつの8クラス編成となります。その背景には、レポート、発表やディベートは少人数指導で行いたいという学校の方針があります。
慶應義塾の一貫教育校なので、慶應大学には原則として全員が進学できます。希望学部の選択は、3年間の成績が良い順に優先されます。
スワヒリ語やアラビア語を含む「24言語」の選択授業を取り入れているほか、3年次には20超の講座から5科目10単位を履修する「自由選択科目」があります。いち早く大学の授業を先取りするカリキュラムになっています。
入試についての簡単な説明もありました。自己推薦では2027年度も約50名を募集します。3学年最新(3学期制なら2学期、2学期制なら1学期)の評定が合計38以上必要で、中学入学後の欠席数合計が30日以内であることが求められます。第1次選考で書類審査を通過した受験生が、第2次選考で個別面接や集団討論などに臨みます。担当主事は事前提出の書類について「しっかり書かないとなかなか厳しい。時間をかけてやっていただきたい」とアドバイスしていました。
最後に、もう一人の主事から学校生活についての説明がありました。志木高ではカルガモ、オオタカ、蜂などを飼育しており、敷地内には田んぼもあります。主事は自然豊かな環境を強調しつつ、「秋雨の 雲のほぐれて 志木の空」といった自作の俳句を披露して説明会を締めくくりました。
所感と2027年度推薦入試に向けて
所感
「〇〇過ぎる〇〇」という表現が流行してから久しいですが、志木高は「自由過ぎる」「個性的過ぎる」学校とたとえることができそうです。様々な分野のマニアも多いといい、自分の好きなことに熱中することができます。緑豊かな広い公園の中に校舎がそびえたつ雰囲気であり、アカデミズムを先取りしつつも、自然と共生する生活をのびのびと満喫できそうです。
2027年度自己推薦入試に向けて
志木高の自己推薦入試の内容を確認していきます。
自己推薦入試の概要
志木高自己推薦入試の出願における評定要件は、第3学年最新の評定が合計38以上となっています。
活動実績の大きさよりも、活動への取り組みから得た学びや入学後の目的意識が重視される傾向にあり、志木高を目指す受験生であれば是非とも挑戦したい入試となっています。
一人ひとりの人物像をしっかりと見る試験内容となっており、出願書類を入念に作り込むことはもちろん、2次選考の面接、集団討論等でいかに差別化を図れるかが重要となります。
選考方法
・1次選考:書類審査
・2次選考:面接資料作成・集団討論・個人面接
出願書類
一次選考は書類審査です。その中で出願書類の核となるのが「入学志願書(C)」「入学志願書(D)」です。志木高を志望する理由、中学時代に熱心に取り組んだ事柄やそこから得たこと、高校生としてどんなことを学びたいかについてそれぞれ記述します。
2次選考の面接ではここに記載した内容について突っ込んで尋ねられるため、書類作成の段階からしっかりと考えを深め、納得感のあるものにしておくことが重要です。
記述量は他校の推薦入試に比べて、やや多めとなっています。出願締切は年明け早々の1月6日に設定されており、計画的に準備を進める必要があります。
また、中学時代の活動内容や活動実績、資格等を記載する「入学志願書(B)」は記入欄に沿って記入します。その活動の意義がしっかりと伝わるよう、記入方法を工夫しましょう。
なお、記載した活動成果についてそれを証明する資料がある場合には、「入学志願書(B)に関する資料貼付用紙」に添付することができます。
面接資料作成
2次選考当日は最初に「面接資料」の作成が課されます。試験時間は40分間で、記述式の問題が4題出題されます。出題内容は様々で、意見論述や英訳、数学的問題など年度によって大きく変わります。一つひとつの問題の記述量はあまり多くありません。
文字通り面接の質問材料とすることを目的としており、正答が求められるというよりは、思考力を測るための試験という側面が強いです。そのため回答に悩むことがあっても自分なりに考え、何かしら回答をすることで、面接で挽回することも可能です。
集団討論
集団討論の試験時間は約30分間で、1グループ4人で行われます。討論のテーマは近年社会で起きている出来事や問題が取り上げられることが多くなっています。
集団討論はディベートとは違い、賛成・反対に分かれて意見を戦わせるのが目的ではありません。参加者が力を合わせてより良い結論を導き出すことが目的であり、グループに貢献する姿勢を示すことが大切です。
グループの中で自分なりの貢献の方法を見つけ、実践していくことが高評価につながります。これまで集団討論を経験したことがない方は、必ず事前に練習を行っておくことをお勧めします。
なお、一部グループ面接形式で一人一人が答える質問の時間もあります。
個人面接
個人面接は1回10分程度で、面接官1名で行われます。面接官を変えて全部で3回実施されます。面接では志望理由や中学時代に取り組んできた活動の詳細、志木高において取り組みたいことのほか、面接資料の内容についてなどについて踏み込んだ質問がされます。
出願書類に記載した内容のなかで聞かれそうなポイントについて考えを深めておくとともに、どんな方向から質問が来てもその場で対応できるよう、面接練習を重ねておきましょう。
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