都立戸山高校 塾対象学校説明会レポート2026
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都立戸山高校(以下、戸山高校)は6月上旬、塾対象の学校説明会を開催しました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
校長挨拶および学校紹介
冒頭、石崎規生校長が簡単に学校を紹介しました。
戸山高校は、東京都内の7校が指定される「進学指導重点校」の1校です。また、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定校として定評があり、2026年度からは「認定枠指定校」として5年間活動します。SSHとは、国際的な科学技術人材を育成するため、先進的な理数教育を行う文部科学省指定の学校を指します。
これに伴い、教育課程を若干変更し、理数に特化したSSクラスに限らず一般クラスでも、探究活動(5単位)を行います。具体的には、1年次と2年次に2単位ずつ、3年次に1単位を充当し、生徒らの主体的な学びをさらに重視します。
また、全生徒が物理、化学、生物、地学といった理系4科目でそれぞれ2単位以上を履修することとし、理数の教養教育をよりしっかりと位置づけるカリキュラム編成としました。
推薦入試
推薦入試の募集人数は64人で、定員の2割を占めます。2026年度は合計900点満点で行われ、内訳は9教科45点の評定合計から換算する調査書(内申点)が450点、面接が150点、小論文が300点の配点でした。185人が受検し、受検者数を合格者数で割った実質倍率は2.89倍で、3倍を下回りました。
小論文(50分)は社会的分野と理科的分野から1題ずつ出題されました。出題形式は従来通りですが、求められる記述量が計360字となり、前年度(計510字)から大幅に減りました。同校では出題傾向に変化はないと説明していますが、記述量が減った分、受験生は取り組みやすくなったと考えられます。「推薦入試は小論文で差がつく」とも言われており、資料を読み取り、思考・判断し、論理的に表現する力の重要性は高そうです。
個人面接は複数の面接官と約10分間行われます。中学校での学習やその他の活動、高校入学後に取り組みたいこと、自身の将来像などを質問しており、「自分の個性や将来の希望を素直に表現してくれることを期待している」ということです。
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の取り組み
戸山高校では、1888年の創立以来、教養主義や知の探究を伝統として掲げています。
SSHの認定枠指定校として、専門知と総合知を身につけたイノベーション人材の創出を重視しています。そのために、全生徒が自然科学、社会科学、人文科学から関心に応じて講座を選ぶカリキュラムとしています。具体的には1年次に情報収集の方法や論文の読み方を習得し、2年次には実験、観察、フィールドワークを通じて校内外で発表します。3年次には研究を論文として完成させます。同校OBを中心とした「探究アドバイザー」が在校生をバックアップしています。大学入試の総合型選抜では、探究活動に粘り強く取り組む学生が重視される傾向があり、同校での探究活動を活用して進学に活かすこともできそうです。
国際理解教育にも力を入れており、東京都教育委員会から「GE-NET20(グローバルエデュケーションネットワーク20)」に指定されています。今年度は英語での研究発表も含め、台湾建国高級中学、韓国普成高校とも交流する予定です。
チーム・メディカル(TM)の取り組み
東京都教委の指定を受け、国公立大医学部への進学を希望する生徒がチームを結成し、お互いに切磋琢磨し合う「チーム・メディカル(TM)」の取り組みも進めています。各学年30名程度が在籍し、医者や研究者から話を聞いたり、病院で研修を体験したり、大学の授業を見学したりしています。医学教育を行うというよりは、キャリア教育を実施することで生徒の夢の実現をバックアップしているのが特徴です。国公立大医学部医学科の合格者数が10人を超える年も多く、一定の成果を挙げていると言えそうです。
所感と2027年度推薦入試に向けて
所感
同校は自由な校風を伝統としており、私服で通学している学生が目立ちました。国や都教委から進学指導重点校、SSH、TM、GE-NET20といった多数の指定を受けており、自主性や創造力、文理を問わない幅広い教養を育むことができそうです。
リーダーシップ性を養うことにも力を入れており、「本校はリーダーとしての資質を伸ばす生徒を求めている。チャレンジ精神を発揮して本校を志してほしい」(教務部)ということでした。是非、チャレンジしてみてください。
2027年度推薦入試に向けて
推薦入試で涙をのんだ不合格者のうち8割が一般入試を再受検しています。戸山高校を志望する方は、入学の可能性を広げるためにも推薦入試に挑戦する意義は大きいと言えるでしょう。
推薦入試の配点の3分の1は小論文です。同校の入試問題解説書では、小論文の準備にあたって「授業で学習した知識や考え方を用いてニュースや新聞記事などの内容や身近な現象を科学的に考えてみることが大切だ」と指摘しています。そのうえで、設問の意図を正しく理解し明確に答える力や、正確な知識、論理的な文章力、分かりやすく正しい表現力を求めています。そのためには、中学校の普段の授業に真摯に取り組みつつ、ご自身で本質を捉え直す作業を進めていくと良いでしょう。
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