【慶應法FIT入試】自己推薦書と志望理由書の書き方
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本記事では、慶應義塾大学法学部のFIT入試で求められる志望理由書と、A方式のみで必要な自己推薦書Ⅰ・Ⅱの書き方を紹介します。
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【 解説 】慶應法FIT入試A方式の全体像
目次
自己推薦書Ⅰの書き方
自己推薦書Ⅰで最も注目すべきは「活動報告欄」です。「中学校卒業後から出願に至るまでの期間の特記すべき活動内容」の具体的な報告が求められます。いつ頃にどのようなことをしたかを欄内に簡潔に示し、さらに資料でその内容を補足することも可能。欄に書ける活動内容が限られている分、資料でいかに活動内容を伝えられるかが鍵であるとも言えるでしょう。
活動の成績や実績はあまり重視されない
一般的に、活動報告として挙げる内容は全国大会や世界大会で良い成績を残したものが評価されると考えられています。しかしFITの自己推薦書では、活動の実績そのものはあまり重視されないようです。これは、過去にスポーツの有名な全国大会で優勝した経歴を持つ受験生が一次試験で不合格となってしまったことからも分かります。
コンクールや大会での実績ももちろん書いても問題ありませんが、それ以上に自分がいかに充実した高校生活をおくってきたかを伝えられるかどうかが重要です。たとえば、弁護士を目指しているのであれば、模擬裁判への参加実績や、学校の課題で、過去に起こった事件のまとめノートを作り発表をおこなったことも、十分な活動報告として書くことができます。なかには「検察官甲子園」というユニークなイベントに参加したことを報告した受験者も。
自身の興味関心に従ってどのような活動をしてきたのか、それが自身の高校生活をどう豊かにしてくれたのかをアピールできるよう、どんな小さなことでも取りこぼさずに、まずは箇条書きにしてみましょう。
オープンキャンパスへの参加も活動実績になる!?
活動報告欄は、高校生活、大学や入試、学問や課外活動に関連することは何でも書くことができるため、オープンキャンパスを活動実績として記す受験生も多くいます。
ポイントは資料作り。たとえば、オープンキャンパスで慶應に対して抱いた印象や期待、新たに知ったこと、気になったことなどをまとめたレポートを書いて添付することも可能です。このように、一見活動として報告が難しそうに思われることも、工夫次第で活動として報告することができます。
他にも、ボランティアや地域活動への参加などがあれば、レポートや写真などの資料を使って表現してみましょう。芸術に関する制作活動などをおこなった場合は、写真をメインとした簡易版ポートフォリオを準備すると、読み手にもひと目で活動内容を伝えられます。
自己推薦書Ⅱの書き方
自己推薦書Ⅱでは、Ⅰで記した内容をさらに深掘りし、A4用紙およそ2ページ分で表現できます。ⅡはⅠで記述した内容に関連した内容を書くことが条件であるため、積極的にアピールしたい内容はかならずⅠに入れるようにしましょう。
一点突破型より、バランスよく取り入れる
自己推薦書Ⅱのポイントは、「さまざまなことへの挑戦」。高校生活においてどのような場面でどのような経験をしてきたかは、人生経験の豊かさを評価する重要な指標の一つとなります。ひとつのことに高校生活のすべてをかけて打ち込んだ場合は、経験から得られた学びを日常生活や学業にどのように転用できたかをアピールできると効果的です。
反対に、「活動の種類が多すぎて書ききれない」という人は、最もアピールしたい活動を中心として、木の幹から枝が伸びるような形で記述できると良いでしょう。1ページ目で活動の背景や実際に行ったこと、成果、学んだことを詳細に記述し、2ページ目でプロフィールや生い立ちに活動を交えた形で紹介するという方法も。
「最も伝わりやすい形」を考えて!
活動報告書Ⅱは、どのような形式で作っても問題ありません。パワーポイントで作成したものを印刷して貼ったり、色使いや構成を工夫して手書きで仕上げたり、自身の活動をより良く示せる形を考えてみてください。文字数が少なくなる場合は、写真や図などを取り入れることで視覚的なインパクトを訴求するのも効果的ですが、内容はなるべく詳細に書くように心がけましょう。
注意すべきは書類の視認性。あまりに派手な色使いや文字ばかりの報告書は、読みづらいものとなってしまいます。
- 派手すぎず地味すぎず、読みやすい
- 読んで内容が理解しやすい
という2点はかならずおさえるようにしてください。
また、志望理由書に時間をかけすぎるがゆえに、活動報告書でつい手を抜いてしまう人もいます。審査の比率は公表されていませんが、志望理由書も活動報告書も両方ともあなたをアピールする大切な材料です。決して手を抜くことなく、入念に準備しましょう。
志望理由書の書き方
AO入試が有名なSFCと比較すると、FITで求められる志望理由書はやや堅めの印象。SFCの志望理由書では、自身がいかにユニークであるかを面接官に伝えられるかがポイントとなりますが、法学部のFIT入試では、「自分がなぜ慶應の法学部で学ぶべきか」というロジックを重視しましょう。慶應の法学部という環境を使いこなすことができるという見立てがあるかどうかが評価の分かれ目となります。
「なぜそれをやるのか?」を明確に
大学で学びたいことについて書くとき、意識したいのはそのテーマを選んだ理由。理由が明確であり、かつ自身の経験や強い思いから生まれた理由であると、志望理由書全体に説得力が増します。
個人的な体験や経験から生まれた理由は得てしてユニークなものになりやすいでしょう。志望理由書では、優等生のような回答が求められているわけではないため、読む人に対してあなたの考えや思いが明快に伝われば、どのような理由であっても問題ありません。
ストーリーの説得力を大切に
志望理由書におけるストーリーとは、「過去−現在−未来」の流れを指します。過去にどのようなことを経験し、何を思い、どう考えて、未来をどのように思い描くのか。そのなかで、志望する大学や学部学科は自身にとってなぜ必要であるのか。そうした一つの世界観を伝えることができると、ストーリー性の強い志望理由書となります。
ストーリーにおいて重要なのは説得力。読み手が納得し、共感できるストーリーを目指しましょう。「説得力」とは、「志望理由に自然な流れを感じられる」ということ。「そのような理由であれば、別の大学を選んだほうがよいのでは?」「将来これを成し遂げたいのであれば、うちの学部でなくてもよいのでは?」と感じさせてしまうストーリーは、志望理由書におけるマイナス要素となってしまいます。
読み手の共感を得るには、将来成し遂げたいことや、大学で学びたいことについて「自分がそれをやりたいと思ったから」以上に強力な根拠を用意する必要があります。自分がそれをすることで、世の中がどう良くなるのか、社会にどのようなインパクトを与えられるのかといった、広い視点で志望理由を語るようにしましょう。
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