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本記事では、上智大学法学部の公募制推薦入試で課される小論文試験について、各学科の試験の概要と傾向を紹介します。

法律学科

テスト内容:社会と法に関する設問を含む小論文
文字数と制限時間:800字(60分)
出題傾向:A4で1ページから2ページ程度の資料文を読み、与えられた設問一題に答える形式。文章の内容は身近な事柄に関する問題提起が多いのが特徴です。
800字でテーマに関する意見提示、もしくは問題解決のどちらかが求められますが、年によっては回答にいくつか条件がつけられることもあります。例えば2018年は「悪質クレームの問題点を一つ提示し、企業としてどのような対策を採りうるか、そのメリット及びデメリットを含め具体的に論じ」ることが求められており、かなり具体的な条件が設定されていることが見てとれるでしょう。一方2019年は、与えられた資料から「考えたこと」を論ぜよ、という指示のみであり、2018年と比較すると自由度がかなり高くなっています。
このように、設問に条件が課されている場合とそうでない場合の両パターンに慣れ、総合的な記述力を養っておく必要があります。

国際関係法学科

テスト内容:国際関係に関する小論文
文字数と制限時間:800字(60分)
出題傾向:A4で1ページ程度の資料文を読み、文章読解と意見提示型小論文が求められる形式。設問は一題のみですが、多くの場合において要約と意見提示がセットで求められるため、文章読解力は欠かせません。
近年の資料文は核兵器問題を始めとし、安全保障に関するテーマが出題される傾向にあります。2017年の問題では、課題文のテーマである抑止力戦略に関して受験生自ら具体例を挙げることが求められるなど、国際関係のトピックに関する一定の背景知識が求められました。A4で1ページ程度の資料で800字の字数制限があるため、要約が必要な場合は、100字から150字程度が目安になるでしょう。文章の骨子を掴み、この長さの要約が即座に作れるようトレーニングを積む必要があります。

地球環境法学科

テスト内容:社会(環境問題を含む)と法に関する小論文
文字数と制限時間:800字(60分)
出題傾向:A4で半分から1ページ程度の資料文を読み、意見提示が求められる形式。資料文は身近で具体的なトピックで構成されており、他学科よりも比較的読みやすい傾向にあります。
公式のテスト内容で告知されている通り、環境問題に焦点を当てた資料文が出題されます。特徴的なのは、「規制を課すべきか」「罰則を課す以外にどのような方策をとることが考えられるか」など、具体的な問題に対して法学的な観点から意見を求められることが多いという点です。法律に関する詳細な背景知識は必要ないが、特に環境問題に関連する法律に関して、「どのような背景があり」「誰(何)の」「どのような権利を守るために」その法律が制定されたのか、事前に頭に入れておくと、本番で回答が作りやすくなるでしょう。

おわりに

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