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洋々LABO > 大学別情報 > 上智大学 > 【解説】2021年度以降の上智大学一般入試の変更点と対策

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本記事では、2021年度から大きな変更が予定されている上智大学の一般入試について、変更点と新たな入試の特徴を解説します。

(※印のついている情報は、2020年3月時点で上智大学入学センターより直接回答を得た情報です)

一般入試は3つの方式へ。複数の方式の併願も可能

2020年度までの上智の一般入試は、「TEAP利用型」と「学科別」の2つの方式でしたが、2021年度以降は「TEAPスコア利用型」「学部学科試験・共通テスト併用型」「共通テスト利用型」の3つの方式となり、国際教養学部、理工学部英語コース、SPSF(英語による学位取得プログラム)以外の全学部・全学科で実施されます。3つの方式の組み合わせによる併願も可能(※)です。

また、すべての方式において、神学部神学科、総合人間科学部教育学科、同学部看護学科は二次試験として面接が課されます。一次試験に合格した受験生のみ面接に進み、最終合否が判定されます。

TEAPスコア利用型

必要な試験
・TEAPもしくはTEAP CBT
・学部学科試験

概要
TEAPもしくはTEAP CBTのスコアが必須である代わりに、すべての学部学科試験で英語の試験が課されない方式です。

TEAPのスコアは2019年度、2020年度(現役受験生の場合、高校1年生から現在までにかけて)に受験した結果が利用可能ですが、複数回受験の各技能のスコアを組み合わせることはできません。たとえば、1回目に受験したReadingのスコアと2回目のListeningのスコアを組み合わせて出すことはできず、1回目もしくは2回目いずれかの結果のみの提出が可能ということです。

学部学科試験の科目の詳細はこちら学部学科試験はどの科目も全学部同一の試験内容(※)であるため、試験科目が同一であれば、複数の学科を併願できます。たとえば総合人間科学部の教育学科と社会学科、法学部の法律学科は科目が同一であるため併願が可能です。

学部学科試験・共通テスト併用型

必要な試験
・大学共通入学テスト
・学部学科試験
・(外国語外部検定試験は、スコアを提出すれば共通テストの英語の得点に加点)

概要
併用型は、大学入学共通テストの点数と、学部学科試験の点数の合計で合否を判定する方式です。4日間に分けて8学部の試験が行われます。

大学共通テストと学部学科試験の科目の詳細はこちら。学部学科試験の試験内容は、文章理解力や論理的思考力、表現力などを総合的に測定し、各学部学科への適性を問うものとされています。また、学科別の一般入試はこれまでマーク方式で採用されていましたが、2021年度からは記述式問題を含むようになりました。

共通テストの選択科目と学部学科試験が共通している学科は併願が可能です。先ほどの表を参照すると、たとえば法学部内の全学科は併願が可能であり、外国語学部は英語学科を除くすべての学科が併願可能となります。

また、試験日程が異なる学部学科も併願をすることができます。2020年3月時点では、神学部と文学部の試験が同日程で行われる予定のため、この2学部の併願は不可の見込みですが、それ以外の学部学科は基本的に併願が可能とのことです(※)。

外国語外部検定試験の結果提出は必須ではありませんが、提出した場合はCEFRレベルごとに得点化され、共通テストの外国語の試験の点数に加点されます。CEFRのレベル分けはこちらを参照ください。現時点では、A2レベル(英検換算の場合、準2級以上)以上のスコアから加点対象となるようです(※)。

文学部英文学科と外国語学部英語学科以外の学科は、ドイツ語、フランス語の検定試験結果も利用可能です。その場合は、共通テストの外国語科目も提出する検定試験の科目と同一である必要があります(例:独検の級を提出する場合は、共通テストの外国語科目もドイツ語を選択する必要あり)。

共通テスト利用型

必要な試験
・大学入試共通テスト
・(外国語外部検定試験は、CEFRレベルB2以上であればみなし得点として利用可)

概要
共通テスト利用型は、共通テストの結果のみで合否を判定する方式です。各学部学科の必要受験科目はこちらを参照にしてください。すべての学部学科で4科目以上の受験が必要であり、文系学部でも数学Ⅰ・Aの受験が必須となります。

外国語外部検定試験は、CEFRレベルB2以上の結果を提出した場合のみ、共通テストの英語の見なし得点として使用することが可能です。共通テストの外国語科目の点数と外部検定試験の見なし得点、いずれか高いほうを合否判定に使います。外部検定試験の結果を提出したとしても、共通テストの外国語は受験が必須である点に注意しましょう。

どの方式が有利? 受験生タイプ別オススメの受験方式

TEAPスコア利用型に向いている受験生

その名の通り、学部学科試験の英語の代わりにTEAPスコアが課されるTEAPスコア利用型入試。TEAP対策が万全である人や、TEAPを受験し慣れている人は高得点が狙いやすいため、オススメと言えるでしょう。また、この試験は全方式の中で学部学科試験の受験科目が最も少なく、時間をうまく使えば効率的に受験準備を進められます。

2年以内のスコアであればいつ受験をしたものでも利用できるため、TEAPを複数回受験し、最も高いスコアを利用するのが理想的です。TEAPは多くの大学入試でも採用されているため、スコアを持っていれば他大学の受験準備も進めやすくなります。TEAP対策を早期に行い、受験期間中はなるべく学部学科試験の対策に充てられるように工夫すると良いでしょう。

学部学科試験・共通テスト併用型に向いている受験生

併用型の学部学科試験は、各学科がその学科に来てほしい受験生を選抜する試験であるため、上智の志望度が高い受験生にとって適した試験と言えます。試験問題は、上智がこれまで実施してきた公募制推薦入試の過去問が参考になるかもしれません。

また、外国語外部検定試験の結果は共通テストの英語の点数に加点となるため、何らかのスコアを持っている人は必ず提出しましょう。ただし、どんなに高いスコアを持っていたとしても、加点後の点数は共通テストの満点(200点)が上限。そのため、あくまで共通テストの英語に主眼を置くように意識してください。上智を志望する学生は総じて英語力が高い傾向にあるため、共通テストの英語対策は必ず万全にしましょう。

共通テスト利用型に向いている受験生

共通テスト利用型は、共通テストの点数だけで合否判定が行われるため、特に国公立や共通テストを利用した他大入試を見据えつつ上智も志望している受験生に適した試験と言えます。共通テスト対策に自信がある人は、受験を検討してみると良いでしょう。

また、CEFRでB2以上のレベルを保持している場合のみ「みなし得点」として使用できる検定結果ですが、これは共通テスト当日に万が一英語で失敗してしまった場合の「保険」のような役割です。共通テスト利用型を受験する予定の受験生で、B2水準以上のスコアを持っていない受験生は、まずは共通テスト対策を万全に。外部検定試験のスコア獲得は、共通テスト対策をした上での英語力強化の延長と捉えたほうが良いでしょう。

終わりに

2021年度以降の一般入試に関する最新の情報は、公式ホームページに掲載されます。こまめにチェックするとよいでしょう。
また、上智大学には、毎年倍率が大きく上下しやすい学部があります。下記の記事も参考にしてみてください。

上智大学の入試倍率変動、どう見る?受験に臨む心構えと対策

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