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洋々LABO > 洋々コラム > 「なんのために大学に行くのか」―AO入試を通して考えてみよう

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「なぜ、大学に進学するのか」

この問いに対し、「自分の」答えを即座に用意できる受験生は、どれほどいるでしょうか。「何のために大学に行くのかわからない」「でも、周りも普通に進学するし」「就職に有利そうだから」そんな思いで、なんとなく納得感を得られないまま大学受験を迎える受験生も少なくありません。

納得のない大学進学―なぜ大学に行きたいのかもわからないまま、偏差値や知名度だけで大学を選ぶことは、はたしてベストな選択と言えるのでしょうか。

「なぜ、大学に行くのか」を問い直し、突き詰めて考えること。大学受験はそこから始まります。そして、あなたが「なんのために大学に行くのかわからない」「どんな基準で大学を選べばいいか分からない」と感じているのであれば、一般受験だけでなく、AO入試も視野に入れてみませんか?

AO入試は「一芸や実績に秀でた人のための入試」ではない

「なぜAO入試なのか」という話をする前に、「AO入試とは何か」について触れておきます。

AO入試は、志望理由や大学での学問へのモチベーション、実績や卒業後の将来像などが総合的に評価される入試です。いわゆる一般入試のような形式の学力試験を課さない入試もあることから、「学力がなくても合格できる」「ボランティアや課外活動などでたくさんの実績を残している人だけが合格する」「一芸入試」などと揶揄され、長らく誤解を受けてきました。

しかし実際のところ、AO入試は「学力がなくても受かる入試」でも「一芸や実績に秀でた人だけが受かる入試」でもありません。学力試験については、書類選考での課題レポートや、小論文試験、学科試験といった形で試験を実施する大学も多く、それらは一般入試と同様に綿密な対策が必要です。そして、多くの大学は、秀でた実績や特技ではなく、「なぜ、うちの大学に来たいのか」を最も重視し、志望理由と関連させて過去の活動や実績、成績などを評価します。

大学にとってAO入試で欲しい受験生とは、「入学したら、この大学を存分に使い倒してくれそうな受験生」なのです。活動や実績などは、その素養を判断するための材料の一つに過ぎません。

そのため、受験生がAO入試で語るべきは、その人自身の「世界観」です。自分がこれまでどんなことを考えて、何をしてきたのか。そして将来はどうなりたいのか、何がしたいのか。そのためのステップとして、なぜこの大学に行きたいのか。大学で何を学びたいのか。受験生の持つそうした包括的な志望理由を「世界観」と呼びます。

受験生の「世界観」を評価し、その大学を存分に使い倒してくれそうな人を見つけ出す入試。それがAO入試です。

AO入試は、「なぜ大学に行くのか?」を見つめ直す絶好の機会

もちろん、志や明快なビジョンがあり、大学で学ぶ意義がすでに明確になっている人にとって、AO入試は最適な選択です。

一方冒頭で述べた通り、大学で学ぶ意義が明確になっていない人にとっても、AO入試はひとつの選択肢になり得ます。AO入試は、「なぜ自分は大学に行くのか」という問いをを突き詰めて考える絶好の機会であるからです。

受験とは、ただ受験勉強をすることではなく、「自分はなぜ大学に行くのか」を考えるところから始まります。学びたいことやビジョンは、AO入試を考え始めた段階から必ずしも必要というわけではありません。興味・関心や、部活や課外活動など打ち込んできたこと、学校生活や行事で担った役割などを手掛かりに、どのようなことを大学で深めてみたいか、大学で学ぶ自分を想像するところから始めてみてください。そして、それらが実現できそうな大学や学部を探してみましょう。

先ほども述べた通り、AO入試は「この受験生は、うちの大学をどう使い倒してくれるのか」が最も重視される入試です。裏を返せば、自身の世界観を語れるほどの意志とビジョンを持って大学に行く人であれば、どのような入試方式で入るにせよ、大学生活を十分に充実させることができます。

ゆえに、充実した大学生活を思い描き、「大学に行きたい」と考えているのであれば、「なぜ行くのか」を突き詰めることが重要になります。その「なぜ」答えを探す旅はAO入試受験に欠かせないプロセスであり、そのプロセスこそが入試で戦える武器になるのです。

「なぜ」への答えを持たずに大学進学を考える受験生の多くは、漠然としたモヤモヤを抱えたまま受験生活に臨むことになります。その状態で受験勉強を続けることは、時としてとてもつらいものです。納得感のないまま受験勉強を続け、たとえ進学したとしたも、「こんなはずではなかった」という学校生活をおくることになりかねません。

「なぜ」の答え探しは、大学進学を有意義なものにするだけでなく、大学受験それ自体にも意義を与えます。

*1:https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2019/07/25/1419601_001.pdf

AO入試と一般入試は両立できる

2020年度大学入試改革を経てから先、大学入試は、学力と大学への適性の両方を同じ重みで評価する形式へと変化していくと予想されます。言い換えれば、一般入試とAO入試が近い性質を帯びるようになる可能性があるということです。

そのため学部が同じであれば、AO入試と一般入試はこれまでよりも両立しやすくなるでしょう。反対に、特定の教科を勉強して学部をまたいだ併願をするスタイルでの受験は難しくなると考えられます。各学部がその学部への志望度や適性を重んじるようになるからです。

また、受験の機会を増やすことは、合格の機会を増やすことにもつながります。AO入試に必要なのは、特別な実績や秀でた才能ではありません。「一般入試しか視野に入れていない」という受験生は、AO入試との両立を検討してみてはいかがでしょうか。

おわりに

有意義な大学生活を過ごせるかは、「自分はなぜ大学に行くのか」という答えを見つけられているかどうかと大きく関わっています。大学入学はゴールではなくスタートです。「なぜ大学に行くのかわからない」と感じている方は、入学したその先について、今一度ゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。そして、もし自分なりの答えを見つけられる兆しが少しでも感じられたのであれば、ぜひAO入試も視野に入れてみましょう。

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