【2023年度慶應法FIT】2022年度入試 B方式総合考査Ⅱの解説
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【2023年度慶應法FIT】シリーズでは、2023年度慶應義塾大学法学部FIT入試を受験する方に向けてさまざまな情報を発信します。
本記事では、2022年度入試のB方式総合考査Ⅱについて解説します。
2022年度の総合考査Ⅱの問題
例年、総合考査Ⅱではテーマ型の意見提示型小論文が課されます。設問で指定された条件に沿って、400字以内で回答する形式です。2022年度入試では、以下の問題が出題されました。
「ある国では、少子高齢化が進行していることや、若年層の投票率が低いことから、若者の声が政治に届きにくくなっているという問題が生じていました。そこで、老齢年金を受給する高齢者は選挙権を失う、という新たな選挙制度が設けられました。」として、この制度をどのように評価するかについて論じることを求めました。
(2022年度 FIT入試第2次選考概要(B方式)より)
回答の際に意識したいこと
総合考査Ⅱの出題パターンは複数あり、毎年傾向が変わります。たとえば過去には、ディベートをしている二人の人物の意見をそれぞれまとめる問題や、これまでにない新たな制度の導入について検討する問題、言葉の定義を説明する問題などが出題されました。
いずれのタイプの設問でも、以下の2点に留意して回答をするとよいでしょう。
ゼロベースで考える
FIT入試の総合考査Ⅱにおいて評価されるのは、設問条件をもとにゼロベースで考えを組み立てる力です。与えられた枠組みの中で、いかに思考を組み立てられるかが評価のポイントと考えられます。問題文をよく読み、出題者の意図を正しく汲み取った上で、「手元にある材料(=設問条件)でどうやって最適解を導くか」という視点で取り組んでみましょう。
考えを深めるにあたっては、中学生レベルの公民の知識があるとよいこともありますが、解答あたって背景知識が必要な問題は出題されません。一見、知識が必要な問題に見えたとしても、「知識」ではなく「考え」で解答することを忘れないようにしましょう。
段階的に思考を深める
解答を導くまでのプロセスにおいては、段階的に思考を深めるよう意識するとよいでしょう。
たとえば、「少子高齢化が進行している」や「若年層の投票率が低い」といった前提条件と、「老齢年金を受給する高齢者は選挙権を失う」という解決策が示されている今回の設問では、この新たな制度が本当にベストな選択と言えるのかについて考察してみましょう。前提条件からゴールまでの過程に飛躍がないか、もしあるとすれば、どのような道筋がより良い道筋であるのかを考察し、小論文で示すことが重要です。
対立意見に配慮する
法学を学ぶにあたっては、重要な素養の一つとして、相対的に物事を捉える力が挙げられます。「相対的に捉える」とは、一つの立場からだけでなく、複数の立場から物事を捉え、それぞれの視点から見える景色を想像する力です。総合考査Ⅱでは、そのような素養があるかどうかも評価の対象と考えられます。
特に、対立する意見をそれぞれまとめる問題や、複数の立場の利害関係を考慮しなくてはならない問題の場合は、ひとつの立場だけに立った解答をしないよう注意しましょう。
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