早稲田大学本庄高等学院学校説明会レポート2026
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早稲田大学本庄高等学院(以下、早大本庄)は6月上旬、学校説明会を開催しました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。
説明会内容
説明会は、応援部十数人による校歌斉唱から始まりました。早大本庄の生徒は、基準を満たせば原則的に全員が早稲田大学に内部進学できるため、校歌は早稲田大学と同じです。WASEDAの一員であることを強調する演出だと思われます。
学院長挨拶
半田亨学院長は冒頭の挨拶で、学校の特色を説明しました。まとめると以下のようになります。
≪早大本庄の敷地は大変広大で、古墳が150基程度点在しています。大学の附属校であるだけに、東京六大学野球の早慶戦観戦、早大の学部説明会、卒業論文の報告会といった内部進学を前提としたイベントが目白押しです。入学式は、早稲田大学の大隈記念講堂で行っています。体育祭、文化祭、修学旅行(台湾か韓国)に加えてニュージーランドや韓国の短期留学、アントレプレナーシップ教育なども実施しています≫
半田学院長は「高校のキャンパス内に古墳がある学校は国内でもほとんどない」と話し、自然豊かな環境である点を強調しました。そのうえで、「大学で専門を追究するために高校時代に非日常的な場面に自分を置いてほしい」と呼びかけました。
卒業生スピーチ
卒業生のスピーチもありました。大学で政治経済学部に進学しているOGは「提携先のシンガポールの学校と共同研究プログラムに参加し、応援部でリーダーシップを養った。多様な生徒が切磋琢磨しながら高みを目指す学校であり、挑戦を実現できる場だった」と高校生活を振り返りました。原稿を見ずに堂々とご自身の体験を説明するプレゼンテーション能力はなかなかのものです。
学院長メッセージ
再び登壇した半田学院長は、割れた茶碗の継ぎ目に金粉を蒔いて仕上げる日本独自の修復技法「金継ぎ」などを引き合いに出し、「日本人は丁寧に新しいものを創造してきた。既存の価値観にとらわれないでほしい。高校では視野を拡げ、柔軟な思考を持ち、既存の情報を鵜呑みにしないようにしてほしい」と受験生に訴えかけました。最後には「自由な雰囲気で多様な経験をしたい人は受験校の候補の一つにしていただければ」と締めくくりました。
在校生のプレゼンテーション
在校生4人がそれぞれの経験に基づきながら、学校生活の様子をスライドでプレゼンテーションしました。教員ではなく生徒に自ら説明させるところに、同校の特質が表れています。
寮生活
早大本庄は学生寮として男子用の「早苗寮」(136室)と女子用の「梓寮」(120室)を設置しています。寮費の月額は、共益費や食費なども含めて10万円前後となっています。
3年男子生徒は「寮に入って大正解だった。共同生活や集団生活をするなかで様々な力が身についた。(同居しないことで)両親への感謝も芽生えたし、部活動は大変だったがすぐに学校に通えるメリットが大きかった」と笑顔を見せました。
国際交流と地域交流プロジェクト
3年女子生徒は、埼玉県本庄市内の高校の合同文化祭である「七高祭」に参加し、市役所で月1回、ワークショップに取り組んでいると話しました。昨年は旅行会社のJTBと連携し、台湾の台南市との架け橋になる企画にもチャレンジしたそうです。
この生徒は、国際交流として、ニュージーランドに短期留学する「KIA ORAプログラム」や、イギリスやタイでの研修にも参加しました。「海外の生徒は周りを気にしないで意見を主張できる。私は英語は得意ではないが、国際交流に参加することでグローバルマインドを手に入れた。誰にでも参加できる環境があるのは本庄高等学院しかない」とアピールしており、かけがえのない青春時代を謳歌しているようでした。
卒業論文
卒業論文は同校の大きな特色となっています。テーマは自由ですが、2万字以上の論文を書き上げて3年次の12月頃に提出します。論文提出は早稲田大学や日本医科大学に進学する要件となっており、推薦基準点にも算入されます。
3年男子生徒は「自分は空飛ぶクルマの離着陸について研究し、Python(パイソン)でプログラムコードを組みながら数値シミュレーションを行った」と自身の論文の内容を解説しました。そのうえで「私は宇宙に行く夢があり、アメリカ研修でNASA(米航空宇宙局)に行った。皆さんも夢を追い続けてほしい」と呼びかけました。
通学と課外活動プロジェクト
東京都稲城市から在来線で通学しているという3年女子生徒は「遠距離通学では睡眠時間の懸念もあるが、移動時に勉強することで有効に時間を使えるようになった」と話しました。
早大本庄では、附属校の早稲田大学高等学院や系属校(早稲田実業学校など)との連携を強化する「附属連携プロジェクト」も実施しています。この生徒は「今年3月に早稲田大学の会場を借りて討論会を行ったが、企画力や実行力、行動力が身についた」と成果を強調しました。
所感と2027年度推薦入試に向けて
所感
説明会の終了後には、希望者に対する施設見学会や個別相談も行われましたが、浴衣姿の茶道部員らが敷地内の随所でお茶会への参加を勧誘し、応援部の学生が道案内を誘導していました。学生が和気あいあいと主体的に学校行事に取り組んでいる姿が強く印象に残りました。
2027年度推薦入試に向けて
説明会で入試に関する説明はありませんでしたが、公開されている情報をもとに早大本庄の推薦入試の内容を確認していきます。
推薦入試は、国内生向けのα選抜(自己推薦入試)と帰国生向けのI選抜(自己推薦入試)があります。
α選抜
早大本庄の国内生向け自己推薦入試であるα選抜は1次選考が書類審査、2次選考が面接の2段階選抜です。
1次選考において、出願書類の核となるのは「<α選抜>志望理由書」です。その中では、早大本庄を「第一志望としている理由」、「入学してから自分がしたいと思うこと」、「自己PR」について1000字以内で記入することになります。3点のそれぞれに熟考を要するとともに、手元にある素材を統合して一貫性のある、密度のあるひとつの文章に綴るとなると、全体の構成やストーリーを検討することも必要となります。
2次選考の面接は提出した書類に基づいて行われますが、単に記載されている内容の確認で終わるものではありません。内容の背景にある経験や考えを志望理由や高校在籍中の過ごし方、将来の展望などを通じて、多面的かつ重層的に質問されると考えると良いです。書類作成時点から丁寧に自分の経験や考えを洗い出していくことが大切になります。
募集人員は従来、男子約45名、女子約30名でしたが、2026年度入試から男女とも同程度となり、男子は約30名に減りました。
同年度入試の男子の状況をみると、受験者が増えて合格者が減り、実質倍率は2.83倍となりました。前年度の1.94倍から大幅に上昇し、狭き門となりました。1次選考の合格者数は前年と同数でしたが、2次選考での不合格者が激しく増えています。面接の重要性が増していると言えるでしょう。
I選抜
早大本庄の帰国生向け自己推薦入試であるI選抜は1次選考が書類審査、2次選考が基礎学力試験と面接の2段階選抜です。
1次選考において、出願書類の核となるのは「帰国生海外生活調査書」と「<I選抜>志望理由書」です。「帰国生海外生活調査書」では現地生活での思い出や困ったこと、授業以外に行っていた活動について記します。また、自己アピールを記す欄もあります。「<I選抜>志望理由書」では早大本庄に入学したい理由、入学してから自分がしたいと思うことを800字以内で記します。このいずれもα選抜と同様に熟考が求められる内容です。
2次選考の基礎学力試験は数学と国語がそれぞれ30分間行われます。難易度は比較的高くないとされていますが、問題を処理するスピードが求められます。面接についてもα選抜同様に丁寧な準備が必要です。
募集人員は男子・女子合わせて約20名で、2026年度入試で変更はありませんでした。
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