A方式論述試験:慶應法FIT入試2024年度に向けて
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慶應法学部FITのA方式の2次選考で最初に行われるのが論述試験です。50分の模擬講義を聞いた上で、その講義の内容に基づいて論述します。試験時間は45分間で回答はA3原稿用紙(2240字以内)に記入します。
慶應法FIT入試A方式論述試験(2023年度)
2023年度の論述試験は2022年9月24日に実施されました。
模擬講義
模擬講義の内容は「SNS 上の誹謗中傷と刑法」でした。
講義の構成は以下のようになっていました。
Ⅰ はじめに
一 SNS と誹謗中傷
二 この講義の課題
三 この講義の全体像
Ⅱ 本題に入る前に――そもそも刑法って?
Ⅲ 誹謗中傷と刑法
一 名誉毀損罪・侮辱罪による対応
二 その他の犯罪類型による対応
三 表現の自由との調整
四 小括
Ⅳ 侮辱罪の法定刑引上げ等にかかる法律案の概要と検討
一 概要
二 相違点
三 検討
Ⅴ おわりに
論述試験
設問の内容は以下のようなものでした。
「講義の内容を15行程度で要約した上で、処罰範囲、刑の重さ、表現の自由との調整などの観点から、SNS上の誹謗中傷に対する望ましい処罰のあり方について、あなたの考えを述べなさい。」
原稿用紙は1行40字でしたのでまず600字程度で講義の要約を行うことが求められています。
試験時間は45分間です。2240字の原稿用紙をフルに使う必要はありませんが要約よりも「あなたの考え」の字数が多い方がよいかもしれません。
過去5年の慶應法FIT入試A方式論述試験
FIT入試がA方式・B方式の2つの方式に分けて行われるようになったのは2012年度からですがそれ以前から模擬講義形式の論述試験は実施されていました。2011年度までは法律学科、政治学科それぞれ別の講義が行われていて、それぞれ法律、政治に纏わるトピックが扱われていました。2012年度以降は両学科同じテーマで行われるようになり、より一般的社会科学のテーマが扱われることが多くなりました。
過去5年のテーマは以下のようになっています。
2023 SNS上の誹謗中傷と刑法上の対応について
2022 「多様性」の過去と未来
(2021 事前課題:権威主義の台頭と民主主義の衰退)
2020 自由の過去と未来
2019 言語と社会を考える—言語政策とは何か?
ただし、2021年度はコロナ禍でキャンパスでの模擬講義は中止になり、録音した講義を聞いて、自宅で記述したものを提出する方式でした。
慶應法FIT入試論述試験の準備方法
形式は異なりますが慶應法学部一般選抜の小論文は書くべき内容が似ているのでA方式論述試験のよい練習になります。課題文の要約をして自分の意見を書く練習をしましょう。
慶應法学部の模擬講義の映像は公開されていないので過去問そのものの練習をすることはできませんがNHKのドキュメンタリや公開されている大学の授業等を題材にその内容を要約して、それに対する自分の意見を書く練習をすることはできるかと思います。
洋々では毎年複数回FIT直前演習として実際に講師が模擬講義を行って論述を書いてもらう模試のようなものを実施しています。洋々の小論文講座ではその講義の録画を題材に論述の演習を行うことができるので洋々の講座の受講もご検討ください。
関連リンク
慶應義塾大学学部入学案内 – FIT入試:法学部
https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/examinations/ao-law/
洋々代表。日本アイ・ビー・エム株式会社にて、海外のエンジニアに対する技術支援を行う。その後、eラーニングを中心とした教材開発に、コンテンツ・システムの両面から携わる。 東京大学工学部電子情報工学科卒。ロンドンビジネススクール経営学修士(MBA)。