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6月上旬、都立戸山高校(以下、戸山高校)では塾対象の学校説明会が開催されました。このレポートでは、説明会の様子をダイジェストでお伝えします。

説明会内容

戸山高校の視聴覚ホールで説明会は行われましたが、用意された席がほとんど埋まるほどの大勢の塾関係者が参加をしていました。

校長挨拶および学校紹介

最初は校長先生から学校の紹介がありました。
開校134年目となる戸山高校では「自主的・創造的精神にみちた国家及び社会の有為な形成者を育成する」という教育目標を通して、創造力とリーダーシップをもつ総合的な人間力を育むことを方針としています。
その上で在学中は「データ、ファクト、ロジック」を以て思考する姿勢を重点的に養います。
またリベラルアーツの発想を教育の下地に敷き、多くの高校が文系・理系の選択を高校2年次で行う中、3年間そのようなコース分けをしない学級編成の形をとっています。

育成の観点としては3つの視点を軸に持っています。
一つ目は点数化しやすい、従来からの観点である「見える学力」、二つ目は知識運用能力などの学ぶ力を指す「見えにくい学力」、三つめは関心、意欲など学ぼうとする力を指す「見えない学力」です。
今後の戸山高校では時代の潮流に乗りながら教育活動を進めていきます。
そして、好奇心旺盛な、他者と協力のできる、能力を社会に還元する、戸山高校の特徴をよく理解した中学生たちの戸山高校への受験を待っているということでした。

大学入試結果報告及び進路指導のポイント

続いて進路指導に関するお話がありました。
まずは大学入試結果の概要です。
2022年の入試では生徒の約30%が国公立大学へ進学し、その内訳30%が難関国公立大学への進学です。東京大学、京都大学、一橋大学への進学者は前年度より増え堅調です。
ただし戸山高校の進路指導は生徒の第一志望をかなえることを重視しています。
そのスタンスを支えるのが年間13回の進路対策会議が筆頭に挙がる、先生方の生徒支援の準備に充てる動きです。また生徒の第一志望をかなえるために100種に及ぶ夏期講習が用意されることもあるようです。

教育課程・入学者選抜に関する説明

その後には教育課程・入学者選抜に関する説明がありました。教育課程においては「教養主義」が通底しており1,2年次までは全科目を履修します。
入試の倍率についてですが、学力選抜では男女ともに2倍弱で推移しています。推薦入試では男子が3倍中盤から4倍、女子が4倍中盤から5倍で推移しています。

推薦入試

推薦入試の選抜は合計900点満点で行われます。その内訳は調査書点(内申点)450点、面接150点、小論文300点の配点です。ただし直近2年間では集団討論が行われておらず、その配点は含んでいません。
その中で面接においては自分について素直に表現してほしいということでした。「中学で何を、その経験を活かして戸山で何を、そして将来はどのような展望を描いているのか」を一貫したストーリーで語るようにすることが大切です。
また戸山高校の期待する生徒像は一口に言い換えればリーダーシップのある生徒です。受験生の持つ「リーダーシップ」、「リーダー経験」、「リーダー資質を伸ばそうとする姿勢」を面接で語ってほしいということでした。
そして、推薦入試における小論文点の割合が高いことが特徴です。その評価の観点は、
1 設問の意図を正しく理解し、それに対してきちんと明確に答えていくこと。
2 内容が正確な知識に基づいていること。
3 文章が論理的に展開されていること。
4 分かりやすく表現されていること。
5 正しく表現されていること。
の5点です。
これらに留意しながら練習を積んでほしいということでした。

学力選抜

学力選抜は5教科で行われますがその内、理科と社会は都立高校の共通問題、国・数・英は自校作成の問題が用いられます。受験生には、基礎的な知識・教科書・授業を大切にして、書く練習や時間配分も同じように大切にして欲しいということでした。

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の取り組み

SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を受けて長い戸山高校ですが、そもそものSSH事業の目的は国際的な科学技術を身に付けることと理数教育を促進することです。
そして戸山高校では全校でSSHのプログラムに取り組むことになっておりその強弱は一般クラスと「SSクラス」のそれぞれで異なります。
よりSSHの内容に触れる機会の多いSSクラスでは理数科目に特化し、研究も6コースに展開しています。そして1年次では課題発見を、2年次では課題研究手法の獲得をしていきます。3年次は選択科目となりますが、近年SSH関連の科目を選択する生徒が増えているようです。

チームメディカルの取り組み

チームメディカル(TM)の取り組みは国公立大学医学部のキャリアサポートと学習意欲向上を目的としています。それには3つの柱があり「医師になるためのキャリア教育」、「大学医学部の研究」、「国公立大学医学部進学対策」です。

自校作成問題

戸山高校の学力選抜では5教科のうち理科と社会は都立高校の共通問題が国語・数学・英語は自校作成問題が用いられます。説明会では自校作成問題3教科についてのお話がありました。
国語については、2022年度入試の一部を難しいと感じる生徒が多く、それにペースを乱されてしまった印象があるとのことでした。本番で動揺することはあるかもしれませんが内容理解を丁寧にして欲しいとのことでした。
数学については、答案を記述する力・筋道を立てて解法を表現することを大切にしましょう。また文字そのもののミスをしないように気を付けて、用いた定理や公式が採点者に伝わるような説明の仕方(記述の仕方)を心がけてほしいということでした。
英語については、英語運用の4技能をまんべんなく訓練し、長文の論理的把握ができるようにすることと基礎英語での記述の練習が大切だということでした。

所感と2023年度推薦入試に向けて

所感

進路指導において生徒の第一志望をかなえることを重視するという点が印象的でした。一見当然とも思われる方針ですが、その方針に現実味を与えるように年間13回の進路対策会議が設けられており、先生方の生徒支援の準備に充てる動きが充実している様子がうかがえます。

2023年度推薦入試に向けて

推薦入試については上記で述べたように小論文点の配点が大きくなっています。
小論文の試験では例年、社会科的な問題と理科的な問題が1題ずつ出題されています。
そのいずれも特別な知識は求められていません。求められているのは、中学校の教科書や授業で習得すべき知識を土台として、提示された資料や条件を踏まえて論理を構築していく力です。
例えば、2022年度入試の社会科的な問題では古典的な絵を含んだ4つの資料が提示され、それらを組み合わせながら総合的に考える力が問われています。
解答をするためには、基本的な知識を十分に蓄えた上で、資料から推測されることを根拠と共に述べられるようしておくことが必要です。また、相手(試験の場合は採点をする先生です)が理解できる論理性の伴った表記も大切となるでしょう。
そしてこれらを制限時間内に書き記すスピードも欠かせません。

一方の面接の試験です。戸山高校では「リーダー・リーダーシップ」が求められています。中学校生活を振り返り、自分の経験から見出されるリーダーシップはどのようなものであったのかを丁寧に把握しましょう。経験それ自体より経験から見出された事柄が大切です。

小論文も面接も実際に本番で取り組むとなると、想像とは異なり思い通りにならないことも多くあります。
小論文に向けては日頃から基礎知識を整理整頓しておくことと、資料や現象の背景を捉える習慣を持っておくといいでしょう。
また面接に向けては、現在進行形の中学校生活に自分なりの目的や意義を定め、探しながら過ごすことで適切な準備につながっていくことでしょう。
いずれも準備に時間のかかることですので、なるべく早い段階で始めていくことが重要です。

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