洋々ではよく「世界観」という言葉を使います。「世界観」とはその人の世界・人生に対する見方のこと。客観的には示しにくいのですが早慶上智にAO・推薦で合格する人は自分なりの世界観をしっかり持った人が多い印象があります。そういった人は他の誰かが言っていることではなく、自分自身の経験から自分自身でじっくり考えて、自分の言葉で語ることができます。それができるといろいろな角度から突っ込まれても簡単にぶれません。「何で」という質問に対して自分自身の根拠を持っているからです。同じような世界観を語ってもそれが自分自身で考え尽くしていないものだといろいろ質問されるとぼろが出ます。

「世界観」というと「世界とは何なのか」というような哲学的で何か立派なものを想像してしまうかもしれませんがここで言いたいのはそういうものではなく、自分なりの考え方、くらいのものを考えるとちょうどよいかと思います。世の中がどういうところで、そこで自分はどういうことをしたいのか。これをぶれずに言える人がここでいう「世界観」をもった人です。

誰でも自分なりの考え方はあるはずです。しかし、あまり深く考えていないと人から質問されたときにぶれてしまいます。大学のAO・推薦入試では、特に、「今までやってきたこと（過去）」、「今の自分（現在）」、「将来やりたいこと（未来）」、「そのために大学で学びたいこと（大学）」を明確にして自分の軸をつくることが大事です。ただし、「過去」→「現在」→「大学」→「未来」が表面的にロジカルにつながってもそれだけでは自分の「世界観」は完成しません。「それもいいかもしれないけど、他の道では何でいけないの」といった質問に答えられないかもしれません。自分の軸をぶれないようにするためには、自分自身に対して批判的に質問したり、他の人の意見を聞いたり、知識を増やしたりすることで、少しつつかれても倒れないような強さ（柔軟性）を具えることが大切です。「何でそれがやりたいの？」「何で○○じゃだめなの？」「何で○○大学が必要なの？」といった質問をいろいろな角度から繰り返すことで自分の「世界観」は少しずつ形成されていきます。