第113回:メディア技術基礎(ネットワーク・画像処理)(その1)

未分類

 パソコンと携帯電話で毎日のように使われているWWWブラウザ・メール・カメラは、日常生活のコミュニケーションに欠かせないものとなっており、メディア:情報伝達媒体の中でも最も身近なものです。 この授業では、そうした身近なメディアとしての写真を題材にすべく、新しい視点を持ったデジタルメディアを作ることを目的とします。 特に、デジタルカメラなどによる写真(静止画)を共有するコミュニティサイトであるFlickrにある写真を表示するアプリケーションを作っていきます。 ネットワークの向こうにある写真にアクセスする技術的な仕組みを理解することで、素材としてのデジタルデータに直にアクセスし、新しいメディアを自分自身でデザインし開発するための基礎知識を学ぶ機会を提供します。(以上シラバスより)

 インターネットを利用する際、デスクトップにある「e」のアイコンをまずクリックする。この「e(インターネットエクスプローラー)」に代表されるのが、「ブラウザ」と呼ばれるものだ。他にも、Google ChromeやFire Foxなど、様々な種類のブラウザが開発・使用されている。(ちなみに私はGoogle Chromeを愛用)

 何気なく使っているブラウザを、自分の手で最初から作ってしまおうというのが、この授業。それも、最近流行りの写真共有サイト「Flickr」を使うのに適した、特別バージョンを作ろうというわけだ。「そんなことできるの?」と思うかもしれないが、ブラウザ自体を作るのはそれほど難しくなく、さらに「API(Application Program Interface)」というものを利用することで、Flickr内のデータを容易に扱うことが可能だ。通常の表示以外にも、写真にモザイクやセピアなどの特殊効果(エフェクト)をかけて表示することなどもできる。

 次回以降、具体的な授業内容を紹介しよう。

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅