第119回:デザイン言語WS(コミュニケーション)(その1)

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 SFCが得意とする「ワークショップ」形式の授業である。デザイン言語ワークショップには「電子工作」「造形・プロダクト」「情報デザイン」「建築・都市」「空間設計」「映像制作」「音楽」など、非常に多岐に渡る分野ごとに授業が設置されている。そしてそれぞれの授業は、その分野を専門とし、現在もクリエイターやデザイナー、プロデューサーとして第一線で活躍している教授陣が担当する。

 その中でも私が履修したのが、「デザイン言語WS(コミュニケーション)」。コミュニケーションとあるが、この授業の大きなテーマは「コンセプトワーク」である。

 以下、シラバスより引用。

 『世界中の丸いカーデザインの先駆けとなったBe-1から携帯電話まで、様々な商品開発を手がけてきた坂井直樹が、革新的なアイディアを実現させるためのコンセプトワークをワークショップ形式でレクチャーします。なお、本講義では授業時間外の自主的、積極的なグループワークが求められます。

 <授業の特徴>
1 Emotional Programを活用した実務的なコンセプトワークを学習
2 協力企業から提供される現実的な課題をグループワークで解決
3 最終授業で協力企業担当者へ新コンセプトをプレゼンテーション
4 フォトストック大手協力によるプロ用フォトライブラリーを無償利用』

 この授業の担当である坂井直樹先生は、コンセプターとして非常に有名な方である。授業の前半では先生がこれまでに手がけてきたプロダクトを通してコンセプトワークの手法を学び、後半では実在する企業から依頼される課題をもとに、それに沿ったコンセプトを学生たちが考える。優秀作品は、なんと実際に製品化されることもあり、学生たちのモチベーションも非常に高い。

 これまでの課題を挙げると、
08年春学期の課題:次世代のケータイアプリ(KDDI)
08年秋学期の課題:次世代のモータリゼーション(日産自動車)
09年春学期の課題:次世代のスニーカー(アディダス)
09年秋学期の課題:次世代のLED照明

 次回以降、私が取り組んだ「10年春学期の課題」について紹介していこう。

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅