第16回:環境情報学の創造
恒例となった授業紹介。今回は環境情報学の創造という授業の紹介をしようと思う。ご存知の通り、環境情報学部と総合政策学部の二つの特殊な学部があるSFCでは他学部他キャンパスに比べ、カリキュラムが自由で必修授業が少ないことでも有名である。日吉キャンパスの学生などが、一般教養いわゆる「パンキョウ」と呼ばれる必修科目に苦しめられるのに対し、湘南藤沢キャンパスでは必修「科目」は非常に少ない。(進級や卒業に必要な必修「分野」はいくつかある)そしてその数少ない必修科目の一つが、この環境情報学の創造なのである。この授業は一年生の春学期に履修する学生が多い導入的な授業である。もちろん総合政策学部の学生は「総合政策学の創造」を履修する。
授業の内容としては、環境情報系(環境デザイン、人間環境科学、先端生命科学、先端情報システム、メディアデザイン)の先端研究プロジェクトを幅広く紹介することを目的に、毎週1~2名のプロジェクト担当者を招き、コーディネーターの環境情報学部長が、先端研究の現状と歴史について講義を行う。これによって、現在のSFC における先端研究が全体としてどのような状況にあるかが理解できるとともに、受講生が今後どの研究プロジェクトに参加するかについての判断材料が提供される。いろいろな関心をもって環境情報学部に入学した学生が、SFCの全体イメージを把握しながら、自分の進路を確定していくプロセスで大きな役割を果たす。また毎週1~2名、環境情報学部OBによる卒業制作(新名称:卒業プロジェクト)発表の時間も設けられ、先輩学生が4年間の集大成として作成した卒業制作、そして研究に取り組む姿勢を実際に目にすることで、卒業プロジェクトの具体的なイメージがしやすくなるというメリットがある。
大学生になって、自分たちの可能性を感じる事が出来る授業内容と言えよう。