第24回:ゲーム理論

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  「ゲーム理論」をご存知だろうか?

  ゲーム理論とは、複数の主体が存在する状況下での意思決定について研究する、20世紀半ばに確立された数学の一分野である。通常学問の分野や研究のアプローチだとされていて、経済学・経営学・法学・心理学・生物学などとも密接な関わりを持つ。

  一言でいえば、「物事においてより良い答えを導き出す」ための理論。学問分野のみならず、私たちの日常生活の身近なところにも応用することができる。

  以下、シラバスより授業内容を引用。

『社会における人や組織の戦略的相互依存関係を分析するゲーム理論の、初歩から比較的高度な内容までを駆け足で講義する。数学的な厳密さを追求するよりは、受講者にゲーム理論的な考え方を理解してもらう事を第一義に考えたいので、必要とされる数学的知識はあまりない。しかし、説明自体は論理性を可能な限り重視したものとなるよう心掛ける。扱う内容はオーソドックスな非協力ゲーム理論が中心となるが、限定合理性(進化ゲーム理論)・実験ゲーム理論に関する最近の話題や、協力ゲーム理論の一部が含まれる。本講義の受講者には、複雑な社会現象をただ単に表層的に記述する事に満足するのではなしに、こうしたゲーム理論のフレームワークを用いた能動的な分析を通じて、社会現象のメカニズムへの明晰な理解と、現実問題に対する固定観念を排した柔軟な思考を身に付けてもらいたい。』

普段何気なく経験していること、感覚で判断していることが、論理的に考えられるようになる。最良の答えを論理的に導き出す。まさに、「ゲーム」だ。

慶応義塾大学SFC 環境情報学部 水谷晃毅