第31回:中国語ベーシック

未分類

  SFCでは、言語コミュニケーション重視の観点から、外国語の授業にも力を入れている。SFCで「外国語」といえば、それは英語だけではない。SFCの特徴の一つは、当然のこととして英語を重視しつつ、英語以外の外国語(マレー・インドネシア語、アラビア語、朝鮮語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、中国語など)をも、俗に「第二外国語」などと言われる低いレベルではなく、 本当に「使い物になる」レベルまで学ぶことができるようにしている。その中でも今回は、中国語について紹介する。

  まずシラバスから概要を説明すると、SFCの「中国語」には「インテンシブ(週4コマ、4単位)」「ベーシック(週2コマ、2単位)」を中心として、レベルに応じたクラスで学べる現地短期研修、内容や技能別の「スキル」がある。SFCの一般科目の中には中国語で講義される科目もあり、中国を研究対象とした研究会やフィールドワークでは中国知識に加えて中国語の運用能力が 要求される。「中国語」科目で基礎力を養い、その後引き続き中国語による講義科目や研究会で実力を上げていけば、学部4年卒業時には自分の一つの技能、 特色として中国語力をアピールすることができるようになるだろう。

  次に授業の内容である。私は中国語ベーシックを履修しているので、それに基づいて紹介したい。教科書を購入し、履修者には単語集が学期ごとに配布される。その二つを主に使用し、ビデオ教材(SFCの先輩が出演・作成したもの)やプロジェクタなども使いながら、よりわかりやすく効率的に進められる。担当の教授によっては、定期的に単語テストや黙写(教科書の本文を暗記して書くテスト)が行われる。中国語のひとつの特徴として、「ピンイン」と呼ばれる発音記号(ローマ字)がある。単語テストでは、漢字だけでなくこのピンインも書かなければならず、最初のうちは覚えるのにかなりの労力を要する。中国語における発音の大切さを痛感することになるだろう。発音・ピンインは少しばかりやっかいだが、文法レベルはそれほど難しくはない。あっという間に過去形や完了形までマスターすることができる。

  これからは「中国」の時代と言われる。中国語を操れて、損はない。

慶応義塾大学SFC 環境情報学部 水谷晃毅