第63回:リーダーシップ論(その1)

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 「リーダー」と聞いて、まず誰を思い浮かべるだろうか。総理大臣、スポーツの監督やキャプテン、生徒会長など、様々な分野と場面でリーダーは存在する。特に競争の激しい社会・時代においては、「変革」「創造」「革新」などのフレーズが飛び交い、組織は常に変化を求められる。そのためには、リーダーの存在と強いリーダーシップは必要不可欠なのである。

 以下、シラバスより。

 『本授業ではリーダーシップの発揮行動やリーダーの人材像はもとより、 組織を革新する方法論について整理し、 理解することを目指す。また変革・創造・革新のエンジンとして、人材を支援し組織を活性化させ導くようなリーダーシップを、 組織内でどう確保・開発・維持していくかについて、 内外の事例も含めて理解することを目的とする。

 この授業においては、営利企業を中心とした組織において、リーダーシップとは何か、それは時代環境とともにどのように変化してきたか、現代の新しい組織環境においてどのようなリーダーシップを必要としているのか、その場合リーダー人材にはどのような能力あるいは行動が求められているのか、それはどのように 開発できるのか、リーダーシップはどのようにして有効化されるのか、などリーダーシップを多角的に学んでいく。

 また、具体的な企業のリーダーシップ開発プログラムの例を用いて、リーダー人材育成の最先端について学ぶ。具体例は主に営利企業を扱うが、内容的には営利企業に限らずすべての組織において、経営上の視点からリーダー開発という意味で有用であろう。』

 SFCではAO入試を取り入れていることもあり、多くの学生がこの「リーダーシップ」に強い関心を持っている。なぜなら研究やプロジェクトを行う上でも、組織をまとめる力というのは非常に大切なスキルであり、それによって研究の過程や成果にも大きな差が生まれるからだ。その証拠に、毎年この授業には履修希望者が殺到し、履修選抜がとても厳しい。当然3・4年生が優先されるため、1・2年生にとってはさらに狭き門である。しかし、それでも受けたいと思える価値がこの授業にはある。チャレンジしてみて絶対に損はない。

 次回以降、実際の授業の例をいくつか紹介していく。

                     慶應義塾大学SFC 環境情報学部 水谷 晃毅