即戦力の条件

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2013年度の就活戦線も佳境に入ってきた。

最近は新卒採用でも「即戦力」重視の傾向が高まっているらしい。人口が減少し始め、ますます海外に活路を見出さなければならなくなっている日本企業の環境を考えると、自然な流れに思える。

けれども、即戦力の意味には少し誤解があるように思える。「すぐに社会人と同じように仕事が出来ること」―多くの会社の真意はきっとそこにはない。

そんなことを多くの会社は期待してはいないし、期待していたとしたらそれは相当な人気企業で世界中の候補者から、1000人に1人の人を選りすぐれるようなごく一部の会社である。そうでなければ、「私達には人材を育てる余裕も器も意思もありませんが、専門性を身に付けてくれていたら多少給料をはずみますよ」と言っているようなものだ。人の価値観はそれぞれだから、最初の会社に求めるモノも人によって色々あっていいのだけれど、この辺に考えをめぐらせずに企業を選択すると間違った判断をする。

「即戦力」の指標としてよく挙げられるのは、英語や会計・法律・ITなどの専門分野に関する知識などだが、それはほんの一面的な指標に過ぎない。TOEIC800点以上、会計士の資格を持っている、法律の知識がある、ITに詳しい、そういうことだけを求めているなら高校も大学も行かずに中学卒業後すぐに専門学校に通っていた人ばかりを採っているはずである。しかし現実はそうではない。もちろん「スキル」はあるに越したことはないからこれを機に勉強すること自体は無駄ではないし、その努力のプロセスはきっと今後の学びに活きてくる。けれども、「スキルは持っているが思考のない人」は、「スキルがない人」よりも実はタチが悪かったりする。自分の真価を誤解していることが多いからだ。

「すぐに役に立つものはすぐに役に立たなくなる」―慶應義塾の中興の祖、小泉信三は言った。今必要と言われているからやるのではなく、何が必要かを自分の頭でとことん考える力を磨きたい。きっとこの力が、時空を超えて「即戦力」になるための条件である。


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人の成長を支援する「洋々」GM。経営コンサルティング会社A. T. Kearneyにて、Managerとして金融機関を中心に数多くのコンサルティングを手掛ける。また、採用担当者として多くの面接を行うと共に、コンサルタント向け研修プログラムの作成、実施にも深く関わる。金融専門誌への執筆多数。慶應義塾大学経済学部卒。ミシガン大学ビジネススクール・MBA Essential program修了。