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洋々LABO > 洋々コラム > インタビューで世界の留学先めぐり[6]〜ドイツ・語学留学編〜

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はじめに

こんにちは!この『インタビューで世界の留学先めぐり〜ドイツ・語学留学編〜』に興味を持っていただき、ありがとうございます。
まず筆者である私の自己紹介をさせていただきます。私は慶應SFC環境情報学部4年生で、洋々でメンターとして働いています。そして、現在は慶應義塾大学の交換留学制度を用いて、スイスのベルン大学に留学しています。

これまでの記事で私は『慶應で交換留学をしよう!』というタイトルの下、主に私の体験談をみなさんに共有しながら「慶應の交換留学」の概要をお伝えしてきました。
▶ 過去記事:慶應で交換留学をしよう![第1回]

しかしながら、必然的に慶應大学の留学システムや、私の留学先であるスイスのベルン市の情報が多めで、他の都市、国の留学情報はあまりお伝えできていませんでした。

ですので、これからの記事では慶應大学だけの情報に限定せず、また様々な国・地域に留学した方々にインタビューした内容を踏まえ、みなさんに有益な留学情報をお届けします!

この記事を通して、皆さんが「ここに留学してみたい!」と本能にビビッと刺激できるような国・都市が見つかれば良いなと思っています。

ドイツ、アーヘン・ベルリン

今回は、ドイツのアーヘンベルリンに2回に分けて語学留学を行ったAさんにお話を伺いました。

在学中に2回留学に行くことは珍しい経験だと思います。そんなAさんに、なぜドイツへ2回も語学留学をしたのか、2つの都市はどのように違っていたのかなど伺いたいと思います。

アンネフランクの本を読み、ドイツへ

ーーこんにちは!本日はインタビューをお受け頂き、ありがとうございます。まず簡単に自己紹介をしていただけますか?

こんにちは。文学部倫理学専攻の現在大学4年生です。大学では応用倫理学のゼミに所属しています。そこでは、哲学者の思想を用いながら現代の社会問題を取り扱っています。

ーー倫理学専攻から、どういう経緯でドイツに興味を持ったのですか?

ドイツには小さい頃から興味がありました。小学生の時にアンネフランクの本を読んでから、第2次世界大戦時のホロコーストに興味を持ち始めました。そこからドイツの歴史にも興味が広がり、いつしかドイツ語の文献を生で読みたいと思うようになったのがきっかけです。

ーー小さい頃からの興味が留学という形で開花したことは素敵ですね。

そうですね。大学時代に2回も語学留学を経験できたことは、とても有意義でした。

大学のプログラムを使ってアーヘンへ

ーーまず、1つ目の留学について伺いたいと思います。アーヘンとはどんな都市ですか?

アーヘンはオランダの近くに位置するドイツの都市の1つです。現地に行って感じたのは、ちょっと田舎くさい学生街という感じですかね(笑)私たちはフランクフルトからバスでアーヘンに行ったのですが、バスを降りた瞬間牧場の匂いを感じました。そして、街を歩いていても学生の割合がとても多いです。学生はもちろんドイツ人もいますが、アジア系の留学生だと思われる人も見かけました。

街並みはアーヘン大聖堂に代表されるように、古い建物が多く、美しかったです。ですが、天気はずっと悪かったですね。初日と帰国する日以外はずっとジメジメしていて、パラパラと雨が降ったり止んだりしていました。

ーーなぜ、アーヘンという都市を選んだのですか?

そこを選んだのは、私の意思というよりも、大学のプログラムがそうだったからです。私の大学はアーヘンの大学と協定を結んでいて、1年に2回私の大学からアーヘンに1ヶ月留学するプログラムがあります。

私はそのプログラムを使って、2年生の春休みにアーヘンに行きました。

私費ではなく、大学のプログラムを選んだのには理由があるのですか?

そのプログラムに参加すると、大学から補助金が出たのでとてもリーズナブルに留学することができたんですよ(笑) フライト、宿泊代など全て合わせて15万円くらいでした。宿泊先もすでに決められているので、自分で探す必要がありませんでしたし、語学学校も同様です。また、自分の大学の人と一緒にいくので、とても安心でした。

スピーキングメインの授業

ーー語学学校はどのような感じだったのですか?

授業は私たちのためにセッティングされた授業でした。ですので、生徒はプログラム生だけだったので15人でしたね。
授業は、スピーキングがメインの授業でした。授業は先生が私たち全員に「昨日は何をしましたか?」と質問することから始まります。聞かれた人はもちろんドイツ語で応答して、質問がある人は質問します。そのあとは、ドイツに関するテーマをディスカッションしました。

ですので、ドイツ語をたくさん話すことができました。

ーーとても楽しそうな授業ですね!授業以外の時間は何をしていたのですか?

基本的には大学のプログラムについていく感じでした。アーヘンの街を歩いたり、ベルギーやオランダに出かけたりもしました。

あとは、アーヘン工科大学の学生と交流する機会が多かったです。その学生も日本語を学んでいたり、日本に興味があったりする学生だったので、とても楽しくお喋りすることができました。

ドイツの歴史を学びにベルリンへ

ーー次は2回目のベルリン留学について伺いたいと思います。まず、どうしてベルリンを選んだのですか?

ベルリンは意図があって選びました。というのも、この2回目の留学の前にドイツの歴史を扱うNPO法人でボランティアをしていて、その活動を通して自分がホロコーストの歴史を知らないと気づいたからです。歴史の街ベルリンでもっと知見を深めたいと思いました。

ーーとても素敵な動機ですね。実際にドイツの歴史に触れることはできましたか?

はい。語学学校の後に博物館に行ったり、休日は遺産を見に行ったり、アウシュビッツ強制収容所へ行ったり、ザクセンハウゼン強制収容所を訪ねたりしました。ドイツの歴史を間近で見ることができたことはとても貴重です。

積極性が求められる授業

ーー語学学校はどのような感じでしたか?

授業は9時から始まり、90分の授業を3回した後、14時半に終わるという感じでした。私はB1(中級)のクラスにいたのですが、B1レベルの文法はすでに大学で学んでいたので、ちょっと退屈な場面もありました。また、先生がとてもストイックで授業にアクティブに参加することを強く求めていたので、日本の大学との違いを感じて戸惑いました。

ーー先生との相性というものはありますよね

そうですね。しかし先生が途中で交代し、状況は良くなりました。

ーー留学中はどこに滞在していたのですか?

私はエイジェントが探してくれたホストファミリーの家に泊まっていました。トルコ人の家族で、私が住んでいた地区もトルコ人がたくさん住んでいる区域でした。

ベルリンには多くのトルコ人が住んでいて、語学学校でもトルコ人が1番多かったですね。

ドイツ語に染まる

ーー2回の語学留学という体験から、これからドイツ語を学びたい・留学したいと思っている方にアドバイスはありますか?

私が現地に行って大切たと思ったことは、まず耳をドイツ語に慣れさせることです。相手の言っていることが分からないと、返答もできないので、、、。私はそのためにCDを聞いたり、大学で独文科の授業を受けたりしていました。

あとは、文法の基礎を固めてから行くことですかね。そうすることで、吸収できる幅がグッと広がります。しかし、文法を学ぶ上で、文法用語をドイツ語で学ぶことを強くおすすめします。私は特にベルリンの語学学校で、まず文法用語が分からず最初に苦労したので、、、。

ーー現地で気をつけていたことなどはありますか?

ドイツ語圏は英語も通じます。しかし私は絶対にドイツ語を使うよう押し通していました。買い物もそうですし、観光ガイドとかもドイツ語を選択していました。

せっかく現地にいるなら、たくさんドイツ語を使いたいですよね!

ーーとてもためになるアドバイス、ありがとうございます!最後に読者の方にメッセージをいただけますか?

大学生活って意外と短いと今私は感じています。ですので、大学入ってやりたいことを高校のうちから考えておくと時間を有意義に使えると思いますよ!例えば私は、ドイツを学びたいという気持ちが高校生の時からあったので、留学することを決断するのに時間がかかりませんでした。

留学は語学だけではなくて、出会った人、感じたことも将来に役立ちますし、視野が広がります。私は留学を通して、日本・ポーランド学生団体に所属するようになりました。というものも、ポーランドのアウシュビッツ強制収容所を訪ねた時に、言われた現地ガイドの言葉が胸に刺さったからです。「歴史を学ぶことは誰でもできるけど、それをどう生かすのかは人それぞれだ」

学ぶだけじゃなくて、発信する側になろうと思いました。

ーーとても熱いメッセージ、ありがとうございます!今日は本当にありがとうございました!

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