第101回:経験か知識か
経験か知識か
就職活動をしながらこれまで自分のしてきたことを振り返る良い機会が多くて色々と考えさせられています。
私は高校生の時はそれなりに資格とか知識的なものに重きを置いていたと思うんですね。学校の成績も数字的なものは良かったし、自分なりにそこを上げておけばなんとかなるんじゃないかと。
それが大学に入る時に大きく自分の中で考え方を変えることが出来たのは大きかった。もちろん知識とか資格とかも大事なのだけど、これから重要なのは経験じゃないかと思い始めた。そこで私は多少強引な面があったかもしれないが、大学では成績は無視して(といいながらも無事に単位は取れているが)経験を積むことに注力することにした。もちろん大学時代は時間を自由に使えて頭の柔らかさもあるので勉強こそ若いうちにすべきだというのもよく分かるが、経験は若いうちにしか出来ないものある。
経験すること=自分の枠を広げること
かなと思う。自分の枠は決まっていてその中でしか成長できないが、枠を広げてあげることで更に大きく成長できるのではないかと。枠を広げるためには自分の常識を越えた価値観に触れたり、今まで知ることも見ることも無かったような経験を積むことでしかない。
その中で海外一人旅などが出てくるのだろうが、今はお金さえ出せば海外に行くこと自体は当たり前になっているし何ら変わりはない。渡航の中でどれだけ現地の人や文化に接する積極的な姿勢を示すことが出来るか。同じ国に同じ期間渡航していても経験に差が出てくるのはこのあたりにあるのではなかろうか。
私ももっと真面目に勉強しておくべきだったという後悔の念はあるが経験によって自分の枠を大きく広げられたことは大変良かったと思っているし、他の大学生にも枠を広げることをして欲しいなと思ったりもする。
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史