第73回:内戦を乗り越えて旧ユーゴ・クロアチアの今
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この夏は中欧を旅した。
その中には旧ユーゴスラビアの国々も含まれている。
スロベニア、クロアチア、セルビアなどである。
クロアチアのドブロブニクに滞在した。『アドリア海の真珠』と呼ばれるだけあって、オレンジ色の屋根が連なっていて大理石が敷き詰められた通りがとても美しかった。ドブロブニクを発つ3日目の最後にスルジ山に登った。旧市街を一望できる絶景スポットでもある。
ロープウェーで上るとアドリア海が一望でき、最高の眺めだった。こういった感動を求めて旅をするのだなあと再確認。散策すると資料館があったので入った。
そこは文字通り砦の中にある資料館で、旧ユーゴ内戦にまつわるものだった。中は砲撃を受けたまま残っていたし、資料も武器などがそのまま展示されていた。映像では1991年のクロアチア独立戦争時の様子が流れている。
観光して美しいとしか感じていなかった紛れもなく見覚えのある旧市街で砲撃が繰り広げられている映像にしばらく現実のものとしてとらえることが出来なかった。
首都ザグレブとドブロブニクで平和でゆったりした時間を満喫していた私にとって衝撃であったが心から関心を持って考えようとする機会になった。
クロアチア人が今とても穏やかに楽しそうに生活しているのを感じていたが、
今平和を噛みしめて喜びを持って生活をしているのだという確信を得た。
1枚目=ドブロブニク旧市街をスルジ山頂から望む。美しいのヒトコト
2枚目=プラツァ通りが火の海になっていた過去は衝撃でした
3枚目=砦を活用した資料館内部の様子
4枚目=実際に使われていた銃
更新:2011-11-19
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史
慶應義塾大学 法学部政治学科 井上貴史