第87回:加藤寛先生のお話を聞いて(2)

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 先週は、加藤寛先生の講演について書きましたが、書ききれなかったので、今回も書きたいと思います。

先週も書きましたが、加藤先生は、SFCを作った方です。

今回は、SFCができてからのお話を聞いたので、そのことについてお話ししたいと思います。

SFCができてからすぐの頃、SFC生が、早慶戦に行くと、三田の学生に、「専門学生は来ないで」と言われたことがあったそうです。

そのとき、加藤先生はその学生たちに、

「二年経てば、SFCは世界に通じるようになる」

と言ったそうです。

そして、本当にその二年後、村井純先生がJUNETというインターネットをSFC内に作り、世界中に有名になったのです。

SFCは、始めてのことだらけの大学でした。

今、アメリカで注目されている、職員、学生、先生が話し合いながら大学を作っていく「エンロールマネジメント」も最初から実行していました。

そして、総合政策学部、環境情報学部と、一応二つの学部がありますが、ほとんど変わりません。

文科省は反対したようですが、誰でも、自分にあった勉強ができるようにしたそうです。

そして、驚くことに、最初の頃は、卒業する時に、総合政策か環境情報、どちらの学部の単位を多く取っているかで、卒業する学部を決めていたようです。

最後に、皆さんは、「ミネルヴァの森」、知っていますか?ギリシャ神話の話のようですが、

このミネルヴァの森は暗く、フクロウがたくさんいたそうです。
そしてこの森を見て老婆が、

「今の世界は、この森のように暗くなっている。
あなた方の目を明るくして、世界を明るくしてほしい」

と言ったそうです。

先生は、SFCがミネルヴァの森である、とおっしゃってました。

SFC生が目を明るくすれば、世界は明るくなる、ということです。

私たちが頑張れば、世界は明るくなる、このようなメッセージを最後におっしゃって、講演会は終わりました。

本当に、素晴らしい授業でした。

慶應義塾大学 総合政策学部 山本 峰華