第1回:「志望者評価書」(前編)

こんにちは!慶應義塾大学環境情報学部1年の水谷晃毅です。

「出願書類解説」ということで、記事を連載させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします!

 

まず初めにやらなければならないこと

「AO入試を受けよう!」と決意したら、まず初めに「通っている高校にAO受験をする意思を伝える」。

AO入試を受けるためには、学校側の協力が必要不可欠。出願には成績証明書などの書類が必要であり、これは自分だけの力で簡単に作れるものではない。学校が、「公的な文書」として発行してくれるものである。

また進路説明会などで説明があると思うが、こうした公的な文書を発行する場合、「ください」と言ってすぐに貰えるわけではない。出願日程を考えて、余裕を持って準備できるようにしよう。

 

志望者評価書

なぜこの連載の第1回に「志望者評価書」を選んだかというのも、上と同じ理由だ。

他の出願書類(志望理由書・自由記述スペースなど)はほとんど受験生自身が作成するのに対し、この「志望者評価書」は受験生以外の第三者に依頼して書いてもらうことになる。

ということは、書いてもらう人の都合も考えたうえでお願いしなければならない。当たり前だが、出願日ぎりぎりにいきなり頼むようなことはあってはならないし、できる限り早い段階でお願いしておくのが礼儀というものだろう。

 

誰に書いてもらうか

基本的には、高校の先生・部活動の顧問・課外活動の代表者などに書いてもらう。「第三者」であれば誰でもいいわけだが、やはり自分のことをよく知っている人という点をふまえると、ある程度限られるはず。

受験生としては、頼む人の「文章力」が気になるところ。もちろん文章がうまいに越したことはないが、評価書において重要なのは文章力よりも「自分(受験生)のことをよく知っているか」どうか。

たまに、文章がうまいからという理由で国語の先生に頼む受験生がいるが、これは全くのお門違い。先生が受験するわけじゃないんだから。

 

何をどう「評価」してもらうか

AO入試の難しい所は、受験生によってアピールすることが違うという点である。

スポーツ推薦の場合、競技が決まっているのだから、その競技における自分の技術や実績をアピールすればよく、志望者評価書についても、技術や実績の「裏づけ」を書いてもらえばいい。

たとえば、チーム内における役割や、練習への取り組み方など…顧問の先生(指導者)に書いてもらうのであれば、そんなに難しいことではない。

AO入試でも、基本的には同じ。まず、自分がアピールすることの要点をまとめて、事前に伝えておく。できれば、おおまかな流れだけでもいいから「志望理由書」を書いておき、それを添えてお願いすると良い。自分がアピールすることと全く関係のないこと(正反対のこと)を評価書に書かれては、元も子もない。

志望理由書の「裏づけ」になるような、そんな評価書を書いてもらうようにしよう。

 

☆まとめ☆

(1)AO入試受験を決意した時点で、学校・担任の先生・評価書を依頼する方に受験の意思を伝えておく。

(2)評価書を依頼する際、以下のものを添えるとよい。
1.志望理由書(おおまかな流れだけでもよい)
2.大学のパンフレットなど、参考になりそうな資料のコピー
3.自分の高校での主な活動一覧(生徒会長、ボランティア活動などの実績をまとめる)
4.募集要項のコピー
※上記のものを封筒に入れ、締め切り日を明記して渡す。(書類の紛失や遅れを防ぐ)

(3)評価書は「裏づけ」。自分のアピールしたい所を強く押してもらう。

(4)できれば、封をする前に評価書の内容を見せてもらう。(コピーをもらう)
他人任せになりがちな「評価書」。でも、どこをどう「評価」してもらうかは、自分次第。

>>後編に続く

慶應義塾大学SFC 環境情報学部1年
水谷晃毅

 

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