置かれた場所で

この数年で携わってきたアルバイトや自分のプロジェクト等の性質上「今後何をしたいのか、なぜそれを自身がやるのか、どうやってやるのか」とかいう質問や疑問を自分にも他人にも何度もぶつける機会に多く恵まれた。行き詰まってくると、人に答えを教えて欲しくなるタイミングもある。外側に答えを求めて、自分と全く関係ない何かに出会いたかったり、関係ない誰かを羨んだりすることもある。それでその場をしのぐための答えが見つかる気もするけれど、紛れもなく自分のものだと主張するには幾分無理があったりもする。そのままその場をしのぐことは出来ても、その後また直面する様々な局面でその借り物を携えていくことは難しかったりして、また葛藤することになる。

これまで自分が置かれた状況、その中で自分が得た感情や取ってきた行動は、今自分に何ができるかということや何をやっていきたいかということと地続きにあって、決してその外側に「自分の答え」はないんだということを感じる。既に置かれてきたある状況で、たまたまある人から、ある依頼を受けたり、ある点で役に立てたり立てなかったりして、その結果何が起きて、そしてどう感じたか。そういう文脈を踏まえた上で初めて、自分の向かっていく方向に説得力を持てる。

華々しく盛り立てられた他者のストーリーも気になるけれどそれは二の次に、自分が置かれた場所、与えられた役割、依頼された仕事、それを噛み締めて、感じていけたらと思う。