予言の自己成就

「予言の自己成就」という言葉がある。もともとは社会学関連の授業で学んだ言葉で、その意味するところは「根拠のない言葉であってもそれを集団全体が信じて行動をすることで、それが現実として実現する現象」だ。その例として、銀行が倒産するという根拠のない噂から預金を引き出す人が続出し、銀行が本当に倒産してしまうという話がよく出されるが、身の回りでも本当によく起こるようなことだと思う。それは、勉強にしても友人関係にしても恋愛にしても。必ずしもネガティブな事例のみに当てはまる話ではなく、根拠のない不確実な状況下で世の中をプラスの方向へ動かす強者もいる。

どういうわけか悲観的な話や不安を煽るトピックは広まりやすく、そのような属性の予言の方が引力が強いような、なんとなくそんな気がするし、楽観的な未来を語り続けることには相当の強さが要求されるな〜と感じる。客観的な根拠に基づいた合理的な選択肢を示せることが理想ではあるけど、不完全な情報の中で最後はどうしても信念で進んでいかねばならない時もある。そんな中で明確な未来を示し、人を巻き込んでいくにはどうすれば良いのか、最近は考えている。

せっかく取り掛かりたい課題が見つかった以上は、もちろん綿密なリサーチを踏まえながら、何をするべきなのかを示し続けられる強さを持っていたい。