思い込みを確認するために
以前書いた「WASEDA EDGE人材育成プログラム」の中では、事業が求められているものであることをどのように確認するのかという、具体的な方法論について学んでいる。そこで徹底して教わるのは、「外に出て」対象顧客になりうる人とコミュニケーションをとることだ。あくまでも初めのアイデアは、単なる「思い込み」でしかない。ゆえに、それが本当に求められている解決策なのか、解決しようとしている課題自体がそもそも存在するのかを、実際の対話の中での反応を見ながら確認しなければならない。たとえそこで、自分の「思い込み」が反証されてしまっても、何度も軌道修正を繰り返しながら「高くつく失敗」を避けようという試みだ。
コミュニケーションを怠って、求められていることと自分が信じていることの間の齟齬に気付かないことは、実はとても恐いことなんだと思った。いかに「安くつく失敗」で済ませるか。そしてそのために、いかに「個人的な思い込み」を「広く一般的に当てはまる事実」として確認していくか。仮説という「思い込み」を携えて、恥を捨てながら積極的に周囲とコミュニケーションをとれるメンタリティを大切にできたらとおもう。自分が信じる、あるべき社会の姿と求められている社会の姿の重複部分が見出すために。