「日本的イベント」

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日本にはイベントが多い。正月、お盆、節分、桃や端午の節句、といった古くからある日本の行事に加え、バレンタイン、クリスマス、最近ではハロウィンも一つのイベントとして定着しつつある。

諸事情はあるが、そもそも日本は祝日が諸外国と比べても多い上に、古くから伝わる行事にもまだ根強く行われているものも多い。また、外国で行われていたイベントが、日本流にアレンジされ、本家以上に盛り上がってしまっているものも沢山ある。本来は宗教的な意味合いをもつイベントを無節操に取り入れているとして、行き過ぎた商業主義の表れとの批判もあるが、これが、外国のものを柔軟に取り入れ続けることで国を豊かにし続けてきた日本の真骨頂ともいえる。

今日、7月7日は七夕である。機織りが上手だった織姫にあやかって、機織り・裁縫の上達を願って短冊を書き、笹の枝に飾る。七夕の行事は、古くは奈良時代に始まり、江戸時代に庶民に広がったようである。しかし、日本の固有の行事と思われがちなこの行事も、その起源は中国にある(中国では旧暦の7月7日は祝日となっている)。日本に元々あった行事に、中国から伝わった織姫と牽牛の七夕伝説を併せ、そこに日本の生活様式を取り込む形で現在の七夕祭りの形に発展してきたと言う。他国のイベントを取り入れ、自分たちのスタイルに合わせて本家とは違った発展をさせていく日本人の特性は、どうやらかなり前から発揮されていたようである。

天気がイベントのストーリーに組み込まれている点で、七夕は数あるイベントの中でも異質である。季節・天候・自然・外から伝わったもの。日本人は、自分たちを取り囲むものの全てを受け入れ、時には神様と崇めて調和を図ってきた。その意味で、天気を行事の要素に組み込んでしまった七夕は極めて「日本的」であるといえよう。

梅雨の最中であることから、雨が降ることが多い東京の七夕の空も、今年はどうやら持ちそうである。

 笹の葉さらさら 軒端に揺れる お星さまきらきら 金 銀 砂子
 五色の短冊 私が書いた お星さまきらきら 空から見てる

それぞれの願いを胸に、それぞれの過ごし方で、この「日本的イベント」を楽しもう。


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