俺達の「学問のススメ」

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原発を巡る混乱が続いている。

みんな一生懸命やっているはずなのに、今回の原発事故では首都圏にいる私たちですら「もやもや感」があるのは否めない。今何が起こっていて、それは何を意味するのかが分かっていない人が大多数であろう。だからこそ「怖いおばけには近寄らない」ととにかく遠くに逃げる。少しでも危険がありそうだと思えば、水を沢山買っておこうとする。政府は自制を促しているが、どうなるか分からない中では人は保守的に行動せざるを得ない。

悪意があってやっているとは思わないが、官邸や東電からの情報が後になって違うことが分かった、ということが今回の事故ではいくつもあった。想定が甘い、判断が甘い、内部の論理でシナリオを作ってきたツケだ、世の中とはかけ離れた常識で動いている、という政府・東電に対するマスコミの批判が当っている部分もあるだろう。しかしそのマスコミもまた、この非常時に、国民が正しく事態を判断できるような情報を選りすぐって流していたかと言う点では大いに疑問が残る。政府も東電もマスコミも信じられないとなると、もはや何を信じてどう行動するかを決めるのは自分しかいない。

幕末、福澤諭吉は「学問のススメ」の中で一人一人が学ぶことの大切さを説いた。その背景にはおそらく、西欧列強による植民地支配の脅威が東アジアにも迫る中で、日本が独立を守れなくなるかもしれないという強烈な危機感があった。出島と唐人屋敷だけに限って外国と付き合ってきた江戸幕府が最良の答えを持っているわけもなかった。体験したことない、という条件は「おかみ」も同じ。未体験の難局を乗り切るためには、一人ひとりが猛烈に学び、聞こえてくる様々な情報を選別し、どのように行動すべきかを判断出来るようになるしかない、と考えたのであろう。

「おかみ」だけに頼るのはもうやめよう。「おかみ」が正しいことを伝えてくれないことを嘆いても仕方がない。彼らだって対処の仕方が分からないのだ。変わらない他人を嘆くのではなく、他人は自分の期待通りには動かないと思って自分を変えた方が早い。他人を変えることにエネルギーを注ぐよりも、今の環境を前提として自分を成長させる方が確実だ。今こそ「学問のススメ」が私たちに求められている。

今日から新年度。本当は大人も子供も関係ないが、敢えて新しい環境に身を投じる若者に向けて。

自分の手で未来を切り開け、若者たち。自分の取り巻くもの全てに感謝し、謙虚さを忘れずに学び、ひたすら自分を磨きぬこう。幕末と同じ様に21世紀も「答え」のない時代。そんな時代における自分の未来を決めるのは、政府でも自治体でも大学でも親でも先生でも友達でもない。自分だ。

前へ。それぞれが「私の学問のススメ」を胸に。


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人の成長を支援する「洋々」GM。経営コンサルティング会社A. T. Kearneyにて、Managerとして金融機関を中心に数多くのコンサルティングを手掛ける。また、採用担当者として多くの面接を行うと共に、コンサルタント向け研修プログラムの作成、実施にも深く関わる。金融専門誌への執筆多数。慶應義塾大学経済学部卒。ミシガン大学ビジネススクール・MBA Essential program修了。