青春の詩

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 さて青春とは一体何だろう
 その答えは人それぞれで違うだろう
 ただ一つ、これだけは言えるだろう
 僕たちは大人より時間が多い
 大人たちがあと30年生きるなら
 僕たちはあと50年生きるだろう
 この貴重なひとときを僕たちは
 何かをしないではいられない
 この貴重なひとときを僕たちは
 青春と呼んでもいいだろう
 青春は二度とは帰ってこない
 皆さん青春を…
 今このひとときも、僕の青春

(よしだたくろう 「青春の詩」)

今や正面切って口にされることも減ったこの「青春」。青春を語ること自体が青春じゃない、と笑われるのは分かっているけれど、ここ数年、私はまさに「青春まっただ中」にいる若者たちと沢山出会った。

自分なりの方法で、意気揚々と人と建物の関係の本質を見つけようとしている建築家のタマゴ。恋い焦がれた大学への夢破れても、違う場所で一生懸命自分の居場所を探している若者。何はなくとも、女子ながらに単身被災地に乗り込んでいった大学生。柔道エリートを多く輩出する大学への進学を約束されながら、敢えて決して柔道が強いとは言えない大学を選び、「俺流」のやり方でオリンピック出場を目指す100キロ超級の若き柔道家。10代の記憶を半分失い、もがきながらも自分の道を見つけ、超氷河期と言われるこの時に意中の企業への就職を早々に決めた女子。見た目は今どきのGALで、はたからはその場の楽しさを追い求めているように見えているけど、本当は冷静に自分を見つめ、普通の人以上に迷い、自分が一番しっかり立てる場所を見つけようとしている女子大生。周囲の大反対を振り切って、何度フラれてもどうしても行きたい大学へのチャレンジを辞めないアスリート…。

夢を追い求める、逆境に立ち向かう、弱い自分と向き合う―。挑戦の仕方はそれぞれ違う。大人から見たらなんと不器用なことをやってるんだと思うこともある。それは違うっしょ、と口出ししたくなることもある。けれども、彼らはしたり顔で能書きをタレて諦めることなんてない。「何かをしないではいられない」彼らの必死でまっすぐなまなざし、自分で限界を決めることなく挑戦する姿は、形は違ってもいつも私の胸をアツくしてくれる。勇気をくれる。

自分なりの必死さで今を何とかしようとする姿勢、それが青春の本質なのかもしれない。吉田拓郎が「青春の詩」を歌った1970年から、日本人の平均寿命は10歳のび、その分私たちに許された青春も延びた。

だから。

せっかくだで青春しようぜ、若い人はもちろん、オッサンもオバサンも!!

No impression, no life.
震災から2カ月。新しい日本を創るのは、俺たち全員の挑戦だ。


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