第27回:NP(その1)

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 1ヶ月半の長旅から帰って来た私は、帰国翌日から「合宿」に参加してきました。今年度の「世界青年の船」事業に参加する、日本代表青年たちが集まって行われる事前研修です。(事前研修については、以前紹介しましたね。(http://you2.jp/ao/fune_12.htm/)

 OBとして、これでもかと経験談を語ってきました。
このコラムでも、そろそろ船上での話をしていこうと思います。

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 公式プログラムであり、メインイベントの一つでもある、各国ごとの「ナショナルプレゼンテーション(通称:NP)」。各国の青年たちがそれぞれ自国の文化や伝統をショー形式で紹介する、というもの。

 日本文化と一口に言っても、さまざまなものがあります。日本舞踊や武道、茶道、民謡、ソーラン節など、古くからある「伝統文化」はもちろんですが、アニメや漫画、オタクやファッションだって、立派な日本の文化です。NPでは、そういった新旧さまざまな文化の中からいくつかを選び、乗船までの期間を使って練習を積んで、私たち自身がパフォーマーとなって披露するのです。

事前研修での希望調査の結果、私は「和太鼓」をやることになりました。

 和太鼓に決めた理由は、単純に音楽が好きだから。と言っても、特に楽器を弾きこなせるわけではありません。小学生くらいの頃にピアノをほんのちょっとだけやっていたので、かろうじて楽譜は読める・・・といいな、ってレベル。太鼓に関しては、四文字で表すなら「未経験者」、二文字で表すなら「素人」です。
ただ、そこで諦めてしまってはいまの世の中何もできません。

 やってみたいという好奇心と、やってやるぞという熱意。この2つがあれば、たいていのことは何とかなる。(と、自己暗示をかけました。)

さらに後押しするように、
「初心者大歓迎!乗船まで練習すればみんな出来るようになります!」
という勧誘が。しかも、他のメンバーたちも一人を除いて全員が未経験者。スタートラインは皆同じです。

「みんなで練習して、うまくなろう。」

乗船までの練習の日々が、幕を開けたのでした。

(続く)

慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅